おはようございます。
操体の臨床では、今表れている症状疾患に対処するのではなく、症状疾患の原因、元となるものに着目し、そこから健康回復につながるバランス制御が成されていくにつれ、今表れている症状疾患が治まっていくのをみる。
症状疾患の元となるものにボディの歪みが挙げられるが、そのボディの歪みは「息」「食」「動」「想」と「環境」とのバランスの崩れから生じている。
いきなり症状疾患に対処しても、元を何とかしなければ治まるものも治まっていかない。
からだからしたら、本人がバランスの崩れる様な生活を続け、迷惑を被ってきたのに、どこか悪くなれば「薬をやるから早くなんとかしろ」「関節の変位を修正してやったから早く治癒力を出せ」ではからだだってまいってしまう。
健康が損なわれて症状疾患に陥っている程、からだは癒しを求めている。
まず癒す。
バランスを崩すような生活をしていた自分を癒すのではなく、自分のからだを癒す。
今まで、知らず知らずのうちにもからだに負担を強いてきた自分の「想」、自分の我は引っ込んでいた方がいい。
それまでの自分の「想」からの、「息」「食」「動」でバランスを崩しているのだから。
自分の「想」は一旦放下して、からだの求める生命活動に委ねた方がいい。
それが癒しにつながる。
からだにききわけた一番寛げる体勢で休み、心とからだを解放させてあげる。
これは臨床の場でも大切な事。
臨床の場で、皮膚へのアプロ―チを行っていると、よく意識飛びの現象が起こるが、これも心とからだを解放させて自然とともに癒され、そこから「息」「動」が無意識的に変わっていき、バランス制御に向かうのが感じられる。
癒しの方が先決。
自力自療の取り組みでも、癒しにつながるような、からだへの「想」は大切。
夜、睡眠に入る時も、一番寛げる体勢をからだにききわけ、そして「今日も一日ありがとう」と、その日がどんな一日だったとしても、からだと自然にいたわりと感謝の気持ちを向けて、言葉掛けをしてあげる。
これだけでも続けていけば、現象は変わっていくと思う。
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