岡村郁生(おかむらいくお)
(続き) 最終日になりました。 今週のブログを見て「はじめての操体」じゃないよ!と思った方。 その方々には、謹んでお詫びいたします。ゴメンナサイ。 それでも、「操体法はシンプルです」と、言いたいのですよ。 そこで、創始者、橋本敬三師の語りを紹介…
(続き) はじめて操体法を学びたくて、三浦理事長を訪ねた最初の日。 講習会で強烈なボディブローを喰らった(気がした)のです。 操体の臨床講習なのに。 操体法の指導を受ける前に。 「死生観について考えてみなさい」と言われたからです。 操体法の技術…
(続き) 「ホスピスに入院してるからに出張に来てくれないか?」 操体&操体法を学びつつ、臨床をしているワタシに向かって、 本人から直接、頼まれたときがありました。 当時のワタシにとって、少し心の重くなるお願いでしたから、 三浦理事長に相談してア…
(続き) 終末期医療に携わる、ベテラン医師の方が教えてくれました。 「医学的に意味がなくても、患者に何かをしてあげたいと言う 想いから来る行動は、立派な医療です。 この想いが医療として確立し、形になったのが緩和ケアです。 QOL(=生命の質)の改…
(続き) ある医師の方が教えてくれました。 「臨床医の仕事の基本は、2千年前から何も変わらない。 話を聞き、一緒に考える。 人間の苦しみと無念を引き受ける」 このような臨床に向かう考え方は、とても「からだ」に響きました。 ワタシだけではなく、「…
(続き) 臨床経験の年数だけは、今年で31年になりました。 按摩する、指圧する、マッサージする。 鍼を打つ、灸を据える。 整復する。 それでも昨日書いたように、一体、何を支えているのか明確に出来ません。 そんなことを年頭に置きながら、三浦理事長に…
バトンを受けとってブログを担当する岡村です。 一週間、どうぞ宜しくお願いします。 地域の人々を支えるため、茅ヶ崎の湘南ライフタウンで鍼灸接骨院を 開業して今年で25年になります。 紆余曲折在っての25年とは言うものの、一体、何を支えにして今まで 「…
(続き) ある剣道の高段者の方から、愉快な実践を教えて頂いた。 「一眼。二足。三胆。四力」 宮本武蔵の五輪書 今週のお付き合い、有難うございました。 明日からは、瀧澤副実行委員長の登場です、お愉しみに。
(続き) 一つに、こころの安寧こそ「健康」に繋がるでしょうね。 速く終わって欲しい! 速く治って欲しい! 速く、はやく、ハヤク! 「速い」スピードで走っていく。 でも、その目的は何でしょう。何のために速さを求めていますか。 そうと訊ねたら、すぐに…
(続き) 質と量のちがい。 若い頃は、量が欲しい。 歳を重ねると、質が欲しい。 質にも、さまざまな変化はあり、違いを認識できること。 量にも、さまざまな大小はあり、違いを認識できること。 同質の協力(量)は、足し算にしかならないけれど、 異質な協…
(続き) 生命体なんだから、変化していくことを前提にする。 今の時点は、経過に過ぎず、未来から見た現在を、常に「意識」する。 それを繋げてくれる空間、その変化に即して入ってくれる「息」。 脳で感覚の統合を行っていたとしても、その過程で生じてい…
(続き) 例えば。 日本は勿論、3年以上世界中を不安に陥れている、コロナ禍。 まだ収束していなくとも、ウィルス共存方向に舵を切りました。 現時点におけるコロナワクチンは残念ながら、確実な効果ではなく、 インフルエンザウィルスのように、タミフルの…
(続き) 健康の定義を「公益社団法人日本WHO」から引用してみましょう。 「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、 肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、 すべてが満たされた状態にあること」(1947年制定) どうでしょう、健…
今週担当するのは岡村です、よろしくお願いします。 テーマは「健康と寿命」。 では、早速ですが皆様にとって、「健康」とはどのようなもの? 興味があったので、患者さん達にも尋ねてみました。 Sさん「普段どおりってことですかね」 Tさん「人との御縁かし…
裏と表。 デザインをどちらにするかで全くイメージが違う。 入る部位と出る部位。 密な部位と疎な部位。 鍛えられる部位とそのままの部位。 薄い部位と厚い部位。 ところどころ、裏と表は協力し、繋がって拮抗し、バランスする。 表地と裏地。 若い時は「見…
ゆっくり味わうこと、それはトイレの「間」。 なのでトイレ話を続けてしまうけれど、食事中ならば申し訳ない。 以前、三浦理事長からトイレ掃除について、含蓄ある実践語りを聞いた。 自分の使っている便器。 便器は汚いモノだろうか、と。 そりゃそうだろう…
ゆっくりでないと、トラブルを起こしやすい内臓の働き。 電車を乗り継いで、通路や駅トイレを利用しているとき、 なぜだろうか、掃除中と書いてある看板によく出くわす。 ある時、物凄く出したかったので、多目的トイレに入った。 トイレの表からはわからな…
トランプに裏と表がある。 「おもて」の絵柄が全て同じでないとトランプは困る。 見た目が同じでわからないからこそ、動きを活かせる。 「うら」の絵柄は全て違うし、働きや雰囲気も異なるからこそ、 各々を生かして、繋げたり、意味づけた遊び方も想像でき…
ゆっくりと、ゆっくりと時は過ぎる。 ゆっくりとした夢のような居心地がここにある。 朝起きると1番初めにやること。 それは、まず水をいっぱいゴクリゴクリと飲み込むこと。 現在は、日本に様々な水が輸入され、また様々な加工された水や、 地方色豊かな天…
石田実行委員から受け継いで一週間、岡村が担当です。 「おもて」と「うら」。 その言葉を「息」で、ゆっくりと、ゆっくりと味わっている。 味わいのなか、ワタシ自身に「からだ」がつぶやいた言葉。 おまえさんに、五十年以上も付着していたモノ。 日々の睡…
空を見上げると海を感じ、地面を見つめていると山を感じる。 空の先、宇宙はいつも、円環を成して働いている。 円環に従ってあらゆるものは、丸くなっていくのだろう。 そのような傾向はきっとある。 循環から生まれ、その力が絶たれない限り、生命は栄えて…
アスファルトではなく、絨毯でもなく、土の上を歩いている。 地面は、命でできている。 海も山も、凹凸のある形状で同じ。 そこに水や海水が流れているかどうかの違い。 凹凸のある地面、土の上に素足、ただ裸足でいれば感じられること。 寂しい気持ちになっ…
人間にとって、生命にとって、空気は貴重だ。 それは、万物が同じ空気の息吹を分かち合うからだろう。 動物も、植物も、人間も皆が同じ空気を共有していられる。 山の中に包まれると、それを大きく味わえるし、感じ取れる。 山にある湖水面には、吹き抜けて…
私の住んでいる神奈川県の山奥にはダムがある。 そのダムを見に行くのが好きだ。 そのダムの底は、数十年前まで普通の人達が暮らしていた村だ。 村一帯は、ダムを作るために水の中に埋まってしまっている。 道路は途中でダムの一部になり、水しぶきをあげて…
ふいに思いつき行動できる有り難み。街を出て数時間走る場所。 遠くから近くなる山の麓につき、身支度を整え、登り始める。 山の山頂をめざし、地を踏み締め、カッパをきて、雨に打たれ、 その勢いとその激しさと、皮膚の感触を味わう。 何も考えられなくな…
オートバイで山に出かけ、テントを張り、できるだけ人がいないような 場所を見つけ、ただ静かに座っていると「皮膚」の感受性は高まります。 今は頻繁に行けませんが、以前はそれ自体が自分の生き方のようにさえ 感じる瞬間も多く、「ゆるキャン」ブームの前…
石田さんに続いて「山」をテーマにブログを担当します。 どうぞ、一週間のお付き合いよろしくお願いします。 前回のテーマ「海」と今回の「山」を例に取ってみても、 自然界は繋がっています。 すべての中に繋がりを感じ、「山」に行けば、繋がりの 働きかけ…
「からだ」を操ろうとして、重心を決めるのか。 その、流れに任せて、中心と重心を感じるのか。 海で裸となり、息を吐いて、相手と語りあう。 相手とは目の前にいる、誰かではないかもしれない。 息を吸って、相手と感じ合う。 相手とは目の前にいる、誰かで…
操ろうとして、中心を決めて使っているのか。 重く、感じるときは、ソレに乗ろうとする。 流れに任せて、重心を感じて使っているのか。 軽く、感じるときは、ソレに、乗れている。 どうしようもなく重い想いを抱くなら。 海岸で裸足となり、「からだ」の重さ…
波の音には、リズムがある。 潮の風には、言の葉がある。 流れという大きな循環に、瞬間で抵抗していた自分を恥じ、 それでもいいんだよと、大肯定で、息を吸い込む。 遡っても、憂いでも、からだは許容する。 その器の大きさに改め、すべてを器で受けとる。