東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

岡村郁生(おかむらいくお)

心の振動⑦

(続きです) 脳外科医の先生は語り続けます。 (※注:脳自体には「痛み」を感じる神経がありません。 皮膚に局所麻酔して可能な「アタマ」への問いかけです) その脳手術行為の途中、 何回も、何回も、患者に話しかけます。 「痛みはありますか?」 「話は…

心の振動⑥

(続きです) 脳外科医の先生の語りは続きます。 脳実質を切っていく行為は、なんと表現したらいいのか、 よくわからないんです。 だけど、大変特別な、そして不思議なプロセスなのです。 うまく、表現できない。 人の脳を、ザクザク、切っていく感覚。 その…

想念、心の振動④

(続きです) 少し前、ベテラン外科医の先生から伺った話。 「がんの発生原因は、根本的に何だと思いますか?」という、 質問があったのです。 外科医の先生はしばらく、最新の一般医学的見解を口頭で説明 してくれましたが、その後、個人的見解として語られ…

想念、心の振動③

(前回の続きです) 内臓系の神経回路を「自律神経」といいます。 これは例え「脳死」したとしても、 生命維持自体は可能なことからも明らかです。 日本の言葉にも、このようにあります。 「胸が高鳴る」 「胸躍らせる」 「胸騒ぎ」 「胸が張り裂ける」 「心…

想念、心の振動②

経験や知識がいくら増えても、 新しい謎は減りません。 理解の先に、 もっと大きな驚きが待っている。 これがホントの、「操体」です。 「からだ」で感覚したことを学びに活かす。 それこそ、「操体」を積み重ねた証です。 「からだ」に訊くことこそ、天晴れ…

想念、心の振動①

今回のテーマも「フリー」で、 今週担当の岡村です。 どうぞ、よろしくお願いします。 ワタシが「操体」の学び始めた頃は、 からだの使い方、動かし方を教えてもらい つつも、「アタマ」の情報を覚えるのに懸命。 今になって考え直してみると、「からだ」 そ…

「フリー(Free)」⑦

質量のある物質もまた、 質量のないエネルギーの、一つの様態である。 全身を通じて「からだ」に、「圧」を纏って貫通している。 「からだ」の外にも脳がある。 「からだ」を外れても、はみ出しても、感覚受容は可能。 それに「からだ」は、つなぐことができ…

「フリー(Free)」⑥

生命現象の本質は、 「代謝回転の渦がまわる」こと。 ゆっくりしていい。 急いで進まなくていい。 一息、二息とり入れて、立ち止まっていい。 鯰(なまず)の潜む足の下の一点に、 天・地・人を感じる。 その一点に流れ、支えてくれる確かさを感じる。 そこ…

「フリー(Free)」⑤

宇宙の実相。 宇宙は、質量のある空間と、時間から成立する。 シンプルなものである。 右脳は、それを感じる太古の脳。 故に、「Free!」 思考する言葉のない時代。 生死がつながっていた時代。 言葉で思考しない、全身体性の神経組織感覚。 肚(ハラ)の感覚…

「フリー(Free)」④

光も、熱も、重力エネルギーも、 三者等しく、宇宙空間までをも透過する。 「全身体性」の皮膚感覚で機を感じ、 流れるような風を感じる。 地に足を一点にて静止して、 重なるものを感じるからだに意識を開く。 生命は、目も、耳も、鼻も、皮膚感覚も、 全身…

「フリー(Free)」③

「一日一生」 疑問や知りたい事は、起床時によく浮かぶ。 ホントの本質を教えてくれる、「からだ」の直感に聴く。 「主語のつく思考」と「主語のない思考」。 この二つは回路が違う。 故に、主語を外す。 結果を求める故の差。 からだに訊き、からだの答えて…

「フリー(Free)」②

過去に縛られた「思考」を止める。 「からだ」にききわけた、 「感覚意識」の直感を信じる。 「からだ」にききわけて、 感覚にかさなる直感は、言葉になる以前のうごき。 「からだ」は、原始の生命表現を教えてくれる。

「フリー(Free)」①

今週よりテーマは、「フリー(Free)」となります。 2024年の春季東京操体フォーラムの講演時。 東京操体フォーラムの瀧澤副実行委員長は、師の言の葉を空間に放った。 「生きる限り快適に満足して充分に生きたし」と。 その刹那、からだはイメージを受け、…

臨床と生活にいかす操体法⑦

「想念」とは、 生きかたに直結している、と感じています。 生きかたの中で、間(マ)をいかす。 ふと『今の生きがいは何だろう』と考えたり、自己の存在意義について、改めて想いを馳せ 意識するのも、いい間(マ)です。 例えば、自分自身に問いかけ、間(…

臨床と生活にいかす操体法⑥

今日は「想念」をわかりやすく、 脳の働きで説明してみます。 脳のホルモンで伝える「快」神経のルート。 それには、三つの幸福が考えられます。 一つは、「セロトニン」によるもの。 これは、減らない幸せと言われており、 「太陽光」を朝浴びて、「リズム…

臨床と生活にいかす操体法⑤

生命エネルギーの入出力。 そのバランス現象でいえば、操体で語る 「想念」も、それは大きく、自分の健康増進 に関与しています。 操体を学んでいるとよく聞く、「言葉は運命のハンドル」。 これも実践すると、周りを見て感じとることになるでしょう。 「想…

臨床と生活にいかす操体法④

「力を抜いて」とよく聞きますが、力が 抜けない方も臨床上よく見受けられます。 このような力が抜けない方は、 常に力が入っていることを自分で認識 できていないので、 本人の意識と「からだ」の意識にズレ がある状態とも言えるでしょう。 臨床上、前回ま…

臨床と生活にいかす操体法③

吐く息(呼気)を通しながら体を動かすことは、あらゆるエクササイズ でも、当たり前のように指導されていますよね。 これは、体一つ一つのパーツが意識しやすくなることによって行われて いると思うのですが、逆に、全身のつながりは意識しないと、もしくは…

臨床と生活にいかす操体法②

「臨床」と「生活」といった場での操体。 これには「生き方の自然法則」即ち、生命エネルギーの入出力のバラ ンス、その同時相関相補性をとらえたもの「息・食・動・想・環境」 があることは、前回のブログでお伝えしました。 なかでも、普段生活で切っても…

臨床と生活にいかす操体法①

今回のブログのテーマは,「臨床と生活にいかす操体法」です。 一週間、よろしくお願いいたします。 操体を生かす工夫、といえば操体法の書籍に「生き方の自然法則」 として、「息・食・動・想・環」があります。 三浦理事長は、「生命エネルギーの入出力のバ…

生き方の自然法則って?⑦

(続き) 「息・食・動・想・環」が、「生き方の自然法則」となるのであれば、 「想念」に受け入れる「意識」、言葉の使い方・捉え方、運命のハンドル。 大切なのが「大脳新皮質」であると、自覚できない偏りがあるならば、 そこに気付けば「生き方の自然法…

生き方の自然法則って?⑥

(続き) 仮に、大脳新皮質の脳と、それ以外の脳に、それぞれ意識があるとした場合。 「大脳新皮質」主体の場合は感覚的に、 「息・食・動・想」そして「環境」は、個体における外界の適応において、 意識・信念・心のような、「精神活動」で対応しやすくな…

生き方の自然法則って?⑤

(続き) 「生き方の自然法則」 それは、「息・食・動・想・環」 呼吸すること、食事をとること、体を動かすこと、思ったり念じたり、 考えたりすること、それからそれらを包んでいる環境のこと。 これら全て、瞬間瞬間で、同じようにそれぞれ関係し合い、そ…

生き方の自然法則って?④

(続き) 橋本敬三先生がいらっしゃった温古堂。 実際にご縁があった皆様や、患者様も少しずつ年齢を経た今は、 当然、時の流れを受けて、重ねて、高齢化してきている。 循環していれば変化して当然。 その都度の変化を受け、更に熟成して、透きとおっている…

生き方の自然法則って?③

(続き) 生命現象とは法則性。 流れている代謝。動いている細胞。 機能を持つ組織。識別しうる意識。 多種多様な変化、変性・変容も受け入れる法則性。 「生き方の自然法則」=「息・食・動・想・環」。 様々な時代に流れは生まれて、そして継承され練り上…

生き方の自然法則って?②

(続き) 橋本敬三先生の語られていた昭和時代。 「息・食・動・想・環」合わせて5つの「生き方の自然法則」は、 継続して循環している「同時相関相補性」を具現化しているんですよ。 本を読んだから知っている、実際にやってもらって知っている等々も、 一…

生き方の自然法則って?①

「操体」を「自由なテーマ」でブログを担当する、茅ヶ崎在住の岡村です。 一週間どうぞ、よろしくお願い致します。 「操体・操体法」のことを、初心に返って考えてみると、 興味の内容により、操体法の印象は人によって異なるかもしれません。 なかでも「生…

からだからのメッセージ⑦

宇宙と地球から感じとる、「からだからのメッセージ」。 大袈裟ではなく、それを可能とする「超エネルギー」はあるんですよね。 今後の宇宙実験において、研究あれている注目したい事実がありました。 宇宙に打ち上げて、または無重力環境に近い条件下におい…

からだからのメッセージ⑥

「からだからのメッセージ」を聴いているのか、いないのか。 統計を出して頂けると嬉しいと願いつつ、日本人は長寿国になりました。 2023年度中に100歳になる人は4万7107人。 女性の最高齢は、明治40年生まれの116歳。 男性は明治44年生まれの111歳。 医療や…

からだからのメッセージ⑤

脳神経専門の方が教えてくれたこと。 30年前は、脳卒中専門のリハビリ病院で、麻痺症状が改善すると伝え ること自体がタブーの時代だったそうです。 でも、「Nature」の論文に、実は、脳神経細胞も分裂して、新生を起 こしているのである、と画期的な発表が…