東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

想念、心の振動②

経験や知識がいくら増えても、

新しい謎は減りません。

 

理解の先に、

もっと大きな驚きが待っている。

これがホントの、「操体」です。

 

 

「からだ」で感覚したことを学びに活かす。

それこそ、「操体」を積み重ねた証です。

 

「からだ」に訊くことこそ、天晴れなのです。

「脳実質」は、晴れて透き通った状態で使う。

 

透きとおった空間と、「心」の芯が

重なる腔間になったとき、軸を介して

「心」は開き、天晴れ状態に繋がる、

そう考えます。

 

 

それでは、テーマを繋げるように、

「腔間」と「心」にも触れていきます。

 

西原克成先生の著書「内臓が生みだす心」という本があります。

書中にある内容は、米国で行われる

「心肺同時移植」手術を受けた方の性格が、

ドナーのものに置き換わる事実で始まります。

 

本質的には、心=脳ではないのかもしれない。

この事実を理由づけている一つの考察が、

「発生学」なのです。

 

つまり、

腸管とそこに付随する器官からなる腔腸類、

これこそ脊椎動物の祖先。

 

そこを埋めるように筋骨格系ができて、

全身をコントロールするために、脳実質は

できてきます。

 

ですから脳実質は、あくまで、

「コントローラー」であって、

そこに「心」そのものはありません。

 

故に、操体の想念もシンプルになればこそ、

アタマだけでは理解出来ないわけです。

 

                                  (続く)