東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

瀧澤 一寛(たきさわ かずひろ)

間(マ)に合うように⑦

「重心の学習」の基本となる立ち方-自然体律位-と、間(マ)の生かし方を学んでいると、「じぶん」の軸がいかにして創られていくのか、ということが感じられるようになってくる。 「からだ」の外側と内側にある二つの「くうかん」から届くそれぞれのメッセ…

間(マ)に合うように⑥

「からだ」の外側と内側にある二つの「くうかん」。 それぞれの間(マ)を生かすうえで、これは大事だなと感じていることがあります。 それは、「意識操作」を減らしていくことです。 今わたしたちが学んでいる重心の適性にかなった「呼吸」や「うごき」では…

間(マ)に合うように⑤

「あっ、なんかいい風」。 「からだ」の外側の「くうかん」からのメッセージをキャッチするときって、こんな感じなんです。 「感じよう、感じよう」と気負わなくても、ふっと意識が向くような間(マ)があります。 こういうときは、「感覚」と「意識」の基準…

間(マ)に合うように④

「ゆっくり」には、時間的に感じられる間(マ)と空間的に感じられる間(マ)がある。 確かにそう感じたできごとがありました。 先日、野菜を洗浄し、選別する作業の機会をいただいたのですが、流れ作業の速度はけっこう速く、とても「ゆっくり」とはいえな…

間(マ)に合うように③

普段の生活の中でやっている一つ一つの動作を「ゆっくり」にしてみる。 患者さんにこのようにお伝えすることがあります。 子供の頃に大人に急かされたり、仕事で効率化を求められたり、頭の中が考えごとでグルグルしていたり、いつの間にか速くすることが当…

間(マ)に合うように②

ゆっくり。 操体の動診・操法において大切なこと。 感覚分析(一つ一つのうごきをとおして、快適感覚の有無をからだにききわける)では、「ゆっくり」からだのうごきを表現することで、感覚をからだにききわけやすくなる。 このような学習の始まりがあり、初…

間(マ)に合うように①

岡村さん、一週間のメッセージありがとうございます。 原初の間(マ)よりつながるわたしたちの「生命」。 人間はもっと「からだ」を信頼していいし、「生命」を自覚していい。 もともとある間(マ)を生かしながら、新たな間(マ)を生みだしていけるのです…

メッセージを生かしていく⑦

思考を介さず、素直に「からだからのメッセージ」を受け取ること。 そして、メッセージによって体感したことをもとに、その背景にあることに想いを馳せ、問い続け、応え続けられるように考えること。 ここに「想念」の素があるようにおもえてくるし、生きる…

メッセージを生かしていく⑥

「息」の変化も、原始感覚でキャッチできる「圧」の変化。 とおるところにとおる。 ながれるところにながれる。 つながるところにつながる。 かさなるところにかさなる。 みちるところにみちる。 原始感覚ですから、ニュアンス的なことは、体感してキャッチ…

メッセージを生かしていく⑤

朝、目が覚めるとき、「呼吸」のとおり具合を確認する。 いつからか、自然と習慣になってきたことです。 吸気が鼻腔をとおって入ってくる。 背中側や体側がふくらんでくる。 「からだ」の「くうかん」に満ちてくる。 「息」の変化も原始感覚でキャッチする。…

メッセージを生かしていく④

「不快」につながるような「感覚」。 例えば、「痛み」なんかもそうですね。 なんでこんな「痛み」にとらわれなければいけないんだろう。 「痛み」なんか早くなくなってくれればいいのに。 以前はよく運動中にケガをして痛めることが多かったのですが、こん…

メッセージを生かしていく③

「操体」で大事にしている「からだからのメッセージ」。 それは、「感覚」という、わたしたちがよりよく生きていくために必要なメッセージです。 それをある種の「情報」と捉えることもできますが、「メッセージ」として受け取るのでなければ、単に「感覚」…

メッセージを生かしていく②

「じぶんごと」、「からだごと」、「くうかんごと」が重なってくると、「メッセージ」として届いてくるものに気づきやすくなる。 感覚的な表現になってしまうようなことも、実際に体感すると、妙に腑に落ちてくるんです。 例えば、臨床の場において、患者さ…

メッセージを生かしていく①

岡村さん、一週間のメッセージありがとうございます。 心の振動により、テーマ「フリー」を引き継ぐ瀧澤です。 今日から一週間よろしくお願い致します。 からだが「くうかん」であればこそ、その「くうかん」に響くように、伝わっていく「ことば」はある。 …

フリー(free)⑦

「からだ」そのものへの理解を深めながら、自分たちを生かしてくれていることにもふれられる操体の学びがあります。 臨床や生活といったそれぞれの場で区切られることのない健康学を体感していると、「からだ」を主語とした感覚意識の世界は、「生命」として…

フリー(free)⑥

植物、特に樹を見ていると、自然体律位と重なってきます。 むしろ、自然体律位によって樹と重なるのを感じるといった方がしっくりくる。 その場にとどまる植物にとっての「その場」とはなんなのかというように、目には見えないつながりをも感じとっていると…

フリー(free)⑤

先日、ある新聞の記事が目に留まりました。 白神山地のシンボルになっている推定樹齢400年のブナが枯死したというものです。 数年前の台風の影響で、「マザーツリー」と呼ばれるその樹は、幹が折れ、衰えが進行し、今春の芽吹きが確認できなかったために、樹…

フリー(free)④

不調を感じているときは、「からだ」と「自分」がずれている。 「からだ」がおかしいわけではないんだなって思うようになったのも操体に出会ってからです。 どうして「からだ」と「自分」はずれていくのか、体感して気づくのは意識の使い方にありました。 思…

フリー(Free)③

操体を学ぶ以前は、臨床に携わっていても、いかに症状を改善できるか、ということばかりに意識が向いていたんです。 その為には、テクニック(術)を身につけていくことが必須だと思っていました。 自然治癒力という言葉も知ってはいましたけど、今一つピン…

フリー(free)②

昨日の続きですけど、「ことば」も「呼吸」もリズムだなって感じるんです。 すっと入ってくることもあれば、ふっと抜けたりすることもある。 受け取ってからの「間(ま)」もあって、こんなふうに伝わっていくんだなという確かな感触がある。 その伝わり方は…

フリー(free)①

岡村さん、一週間のメッセージ ありがとうございます。 今日からテーマ「フリー(free)」を引き継ぐ瀧澤です。 よろしくお願い致します。 共振して連鎖する感覚意識の「ことば」って「からだ」に届くんです。 思考や嗜好のフィルターなんか全然機能しなくな…

臨床と生活にいかす「操体法」⑦

臨床の場ではいつも、その人の人生に関わらせていただいていると感じています。 からだのご縁をいただいて、操者と被験者、それぞれの人生が交差しているその交差点で、からだがききわけている「快」を共有していく。 実際にやってみてどんなふうに感じられ…

臨床と生活にいかす「操体法」⑥

臨床空間と生活空間を分けずに、からだがききわけている健康空間として捉えてみること。 法則性によって表現されている「からだ」の呼吸やうごきをとおして、その「リズム」や「間」を感じ、「からだ」と「快」を共有していくこと。 「自分」の生活意識の中…

臨床と生活にいかす「操体法」⑤

操体臨床でみているものは、症状・疾患を生みだしている火元であり、さらにその火元を生みだしている火種です。 その火種とは何を指し、そもそも、なぜ火種は生まれるのでしょうか。 アプローチ以前に、その問いにつながる目線と意識をもつことは必要です。 …

臨床と生活にいかす「操体法」④

鼻腔をとおして、十分に息が吸え、呼吸が循環していくこと。 「息がしやすい」という感覚は、空間とからだをつなぐ呼吸からのメッセージでもあり、「からだ」にとっても、「自分」にとっても「快」であると感じられてくるもの。 臨床においては、操者自身が…

臨床と生活にいかす「操体法」③

呼吸はわたしたちが生きるうえで欠かすことのできない営みだけれど、同時に環境とからだをつないでくれているメッセージでもある。 そんなふうに受け取ることができるのも、「自分」の呼吸ではなく、「からだ」の呼吸に気づけるようになるからです。 今月末…

臨床と生活にいかす「操体法」②

臨床や生活の場で、わたしたちを生かしてくれている法則性を感じとっていくこと。 その姿勢は健康維持増進そのものである、と強く感じています。 昨日は師や同志たちと学ぶ機会があり、先ほど久慈に戻ってきました。 帰りのバスの中で改めて思ったことは、操…

臨床と生活にいかす「操体法」①

岡村さん 一週間のメッセージありがとうございました。 今週担当の瀧澤です。 引き続きテーマは「臨床と生活にいかす操体法」です。 よろしくお願い致します。 操体法の「法」は、方法の「法」ではなく、法則の「「法」。 学びの中で何度となく耳にし、最近…

からだはききわけている⑦

今日で最終日となります。 臨床や生活で実践しながら「からだ」と共に感じとっていることを、一日一日とブログに書いてきました。 「自然法則」はあたまで理解していくものではなく、実際に試してみて、「そうなるようになっている」という実感の積み重ねに…

からだはききわけている⑥

からだがききわけている環境において、空間と想念は深くつながり、感謝はそこから生まれてくる。 生かされている実感を積み重ねることで、このような意識になっていくのも、健康維持増進における想念の変化だと思います。 生かされている実感は、何も特別な…