東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

瀧澤 一寛(たきさわ かずひろ)

身体運動から身体芸術へ

「操体的なからだ」とは何だろう?「からだのメッセージ(感覚)をききわけられるからだ」なのかもしれないし、「からだの使い方、動かし方の作法を身に付けたからだ」なのかもしれない。Wikipediaによると、芸術とは「表現者あるいは表現物と、鑑賞者が相互…

サンプリングと温故知新

昔から一リスナーとしてヒップホップに魅力を感じているが、その一つに楽曲制作におけるサンプリングが挙げられる。既存の曲(原曲)の一部分を切り取ってループさせたり、つなげたりしてできた曲は、原曲に対するリスペクトもありながら、さらに新たなもの…

再びレオナール・フジタ

先日、東京都美術館で開催されている「藤田嗣治展」に行ってきた。藤田の生涯や作品もさることながら、やはりあのトレードマークであるおかっぱ頭と丸メガネ、ちょび髭には目を奪われる。彼に興味を持つようになったのが、切りたての髪を見た仲間の「あっ、…

雨とカタツムリ

雨の日も坂道を歩いてみる。いつもなら、道端の草花に密集しているカタツムリが雨に乗じて、道の上まで這い出してきている。カタツムリは湿気が好きだから(というより乾燥に弱いから)、雨の日は悦んでいるものとばかり思っていたが、かえって溺れてしまう…

トンボと小指

朝の日課で家の前の坂道を歩いていると、トンボを見かけるようなった。季節は夏から秋へ移ろっている。ある日、手をかざしながら空を見上げていると、一匹のトンボが左手の小指にとまった。10分の1か。センスがあるトンボだなと、なんだか嬉しくなった。自分…

空と朝散歩

最近の日課は、朝起きたら家の前の山に続く坂道を登りきったところで、その日の空を眺めること。ゆっくり歩いて、足から伝わってくる感触を感じながら、その日のからだを確かめる。ホッと一息つきながら空を見上げて、その空を見ながら何を感じているのか確…

ワンクッション

香さん、一週間ありがとうございます。今週担当の瀧澤です。テーマは引き続き「可能性」。よろしくお願い致します。「そうかもしれないですね」人と話していて、口に出さなくとも、この言葉が浮かんでくるときは調子がいい。会話が建設的に広がっていくよう…

今日も息を吸い込んで

とあるアコーディオン操者の「日々の賛歌」という曲を初めて耳にしたのはもう何年も前のことです。初めて耳にするのに、妙に懐かしく、アコーディオンの音もいいなあなんて感じていたのを覚えています。「ゆっくり息を吸い込んで」こんな歌詞が出てくるんで…

三茶の夜

月一の勉強会に合わせて上京した時の密かな愉しみが三茶の夜散歩。自然の中を歩くのもいいですが、商店街の喧騒や住宅街の静けさも僕にとっては魅力的です。三茶はその辺のバランスが良くて、日常の何でもない感じがただよう雰囲気に飽きることがありません…

不意打ち

先日、一枚の写真を見て、ふいに込み上げてくるものを感じました。感動と言ったらいいのか、何て言ったらいいのか、逃げ場を失ったそれが、その瞬間に込み上げてきて、 「なんで今?」みたいな感じでやってきました。 不意打ちを食らったような感じだったん…

分かります、その感じ

臨床を受けていただいた方に、「これは、言葉で説明されるより、一度体験した方が分かりますよ」とか、「やってもらったことを人に伝えたいんだけど、何て伝えていいのか分からないんです」とおっしゃっていただくことがあります。僕も含めて、からだにひび…

僕も体験しました

どこかを治してもらいたくて、病院に行ったり、治療院に行ったりするものですが、「ちょっと体験してみたい」と思って受けられるのも操体の面白さかもしれません。この間、臨床を受けられた方が終わってひとこと、「感動しました」僕自身も体験済みですが、…

気になりますよね

「落ちる(意識飛び)」という言葉が前情報として一人歩きしてしまうと、それを期待してというか、そこまで意識していなくてもかえって身構えてしまうこともあるようです。意識飛びは、からだにひびいた結果の一つの現象ですから、意識飛びしても、しなくて…

ホントに落ちた

香さん、ありがとうございます。今週は瀧澤です。よろしくお願いします。「落ちる(意識飛び)とは聞いていたけど、ホントに落ちるとは思わなかったです」最近、臨床を受けていただいた方の感想です。「意識飛び」とは、僕たちがよく使う用語で、ストンと意…

音を愉しむ人を観て愉しむ

先日、公園通りクラシックスでアルジャンスーのライブが開催された。僕はTさんと共に、師匠とH先生に随行した。演者は東京操体フォーラムの相談役でもある巻上公一氏とそのフォーラムに何度も来ていただいている佐藤正治氏。ヒカシューやMASSAでもご活躍のお…

お返しする時が来るまで

同じものを見ていても、人によってくいつくところが違うことがある。それが多ければ多いほど、見ているものはより多面的なものなのかなと僕は思う。からだもそう。洋の東西も、静動の力学も、スピか科学かも、みんな違ってみんないいと僕は思う。色んな見方…

機に乗じてくいつく

情報を得るだけだったら、今はネットのお陰でいつでもくいつくことができるけれど、何となくスルーしてしまうことってあると思う。この業界に入って、最初から操体にくいつかなくてよかったと僕は思っている。操体を知るタイミングがあって、その後、操体の…

原理は変わらないと思う

健康になれる原理にくいつくことと、流行の健康情報にくいつくことは一緒じゃない。僕は健康になれる原理にくいつく。その原理の新しい側面に気づくことはあっても、原理はずっと変わらないと思っているから。すがた、かたちは変わっても、大切なものは残り…

価値観を変える勇気

僕は小学校の頃から30歳くらいまで、競技を変えつつ、ずっとスポーツをやってきた。僕はからだを鍛えることにくいついてきた。僕にとってからだを動かすことは鍛えることだった。好きだったというのもあるけれど、「弱っちい」ことにどこかコンプレックス…

ニーバーの祈りを思い出す

近頃は、スポーツ関連の団体、協会の体質や在り方が話題にあがっている。色んな立場の意見が飛び交っている中、聞いているうちに「ニーバーの祈り」を思い出した。変えることのできないものを受け入れる冷静さ変えることのできるものを変える勇気そして、そ…

くいつくの中のいつく

香さん、ありがとうございます。「くいつく」バトンを受け取った瀧澤です。よろしくお願いします。「くいつく」の中に「いつく」が入っていることに気がついた。「落ち着いてそこにいる」という感じで捉ることもできるし、武術なんかでいう「瞬時に変化でき…

誰もがヒーロー

昨日のつづきいつしか青年は、この人物を自分にとってのヒーローだと思うようになりました。しかし、この人物は「目覚めているか、人生の主人公よ!」と青年に語りかけます。今まで誰かに対して憧れを持ち、ああなりたいと思ってきた青年はハッとしました。…

さよならヒーロー

昨日のつづき 青年はある時、一人の人物と出会いました。その人物は、青年がかつて子供の頃に観ていた正義の味方とは大分様子が違っていましたが、不思議な魅力を持っていました。その人物に魅かれた青年は、その人のもとで「そうなる道理」を学ぶことになり…

白か黒かの道理知らず

昨日のつづきもともと勧善懲悪の世界が大好きだった青年は、物事を白黒つけて判断する癖がついていました。鍼灸マッサージの資格を取得した後も、「痛みや歪みは悪」であり、自分はそれを倒す正義の味方、そんな感じで躍起になっていました。そんな中、「ス…

忘れられないヒーローへの憧れ

昨日のつづき子供の頃に観ていた正義のヒーローのアクションシーンが忘れられず、もっと直接的に(フィジカル的な)強さを身に付けようと思った青年は空手を始めたのでした。 黙々と打ち込める稽古に没頭し、筋力や打たれ強さ、自分より身長の高い相手にも上…

強くなりたかったはずなのに

昨日のつづき相変わらず、生意気盛りな小学校生活を送っていた少年でしたが、エネルギーのやり場をバスケットボールに見出し始めました。その頃には、正義云々はどこか遠くの彼方にいってしまいましたが、(フィジカル的な)強さへの憧れと意地と根性だけは…

負けず嫌いの意地っ張り

昨日のつづき(フィジカル的な)強さへの憧れを抱いた少年は、もともとの影響されやすい性質も手伝って、お気に入りの漫画(スポ根、バトル物)を読んでは、どこにぶつけていいのか分からないエネルギーの塊そのものになっていきました。「意地と根性では誰…

ヒーローに憧れて

香さん、ありがとうございます。謙虚に検証し、やり続けるバトンをいただいた瀧澤です。よろしくお願いします。「正義」という言葉を意識し出したのはもう随分昔。それは遡ること30余年。「ウルトラマンになること」が夢だった幼稚園児は、小学生になっても…

あたり前の風景の中で

つい先日、台風21号が、続けて22号が日本列島にやってきた。今回も各地で被害が相次いだ。台風に限らず、天災による被害状況がニュースで流れると痛ましいきもちになる。今回の台風ではそれほど影響を受けなかったのだが、昨年は台風10号の影響により、床上…

ご縁は突然やってくる

たまに近所のコーヒー屋さんに遊びに行く。美味しいコーヒーはもちろん、そこでつながるご縁もありがたいのだ。先日、某有名ラッパーが隣村でライブを行った。会場となったのはとある南部曲り家民宿。主催者からそこで出店する機会をいただいたのだが、彼ら…