東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

瀧澤 一寛(たきさわ かずひろ)

からだへ⑦

からだへ ありのままをそのまま素直に感じてみる。 そうやってあなたの声の感触をふかめていきたい。 そして、あなたの背景にあるはたらきの法則性に気づいていきたい。 学びの質が変わると、そんなふうにおもえるようになってくるのですね。 この学びのおか…

からだへ⑥

からだへ 以前はあなたを上手に操ろうとしていましたね。 意図したとおりにあなたを操って、「ちゃんとできている」という実感が欲しかったんだとおもいます。 けれども、そのときの「ちゃんと」という基準は何だったんでしょうね。 あなたが感じとっている…

からだへ⑤

からだへ 外にいると、ジリジリとした皮膚感覚で日差しの強さを感じます。 半袖で一日外作業をしていたら、手首から肘の上辺りまで真っ赤に焼けてしまいましたね。 日焼け止めのクリームを塗っていれば良かったと反省しています。 けれども、面白く感じた現…

からだへ④

からだへ 周囲に広がる空間を感じながら作業ができると、うごきが軽く、息もしやすい。 皮膚感覚を介して、あなたの外側に広がる空間と、あなたの内側に広がる腔󠄂間が調和しているような、そんな感触さえあります。 そのような一日の終わり、涼しくなった風…

からだへ③

からだへ 暑い日が続いていますが、時折吹く風に癒されています。 作業をしていても、そのことにふっと意識が向く瞬間は有難いものですね。 そんなときは、刻む時間から解放され、時間とは違った「ながれ」を感じとっているのだとおもうのです。 「ながれ」…

からだへ②

からだへ あなたのリズムより、速くもならず、遅くもならず、同じリズムでいられるときは、作業をしていてもあまりストレスは感じないものですね。 むしろ、心の余裕が生まれるようにも感じます。 先日のように、はやる意識が先行し、あなたを置いてけぼりに…

からだへ①

岡村さん 「間に合っている」ことの考察と、その真摯なメッセージ。 一週間ありがとうございました。 引き続き、テーマはフリーで瀧澤が担当します。 からだへ いつも真摯に向き合い、あなたの声を素直に聴いていたいとおもっていますが、時折、あなたから離…

とどく⑦

じぶんの意識がはやるとき、 からだのリズムとかさならない。 からだをおいてけぼりにしていると、 生かしてくれているはたらきには気づけない。 大切なことは、覚えることより、気づくこと。 己の土壌に育ちはじめた確かな手応え。 これがいいとおもうには…

とどく⑥

そんなことを言うために、生まれてきたのかと、 かなしむ言葉がいる。 わたしの口には、二枚の舌がある。 ときに、器用に言葉を操ろうとする。 けれども、このからだには、皮膚には、 ほんとうをとどけようとすることばがある。 そのことばの感触に、素直に…

とどく⑤

隔てていたものがなくなって、 すっと、迎え入れられているときの感触を、 気づいてさえいないであろう、呼吸やうごき、圧の感触を、 大切にしていく。 それが、ひとつの記憶となって、 あるとき、表現されていることに気づいたとき、 記憶もまた、からだに…

とどく④

天が近い、地が近い。 遠い、というよりも、気にもかけてこなかったことと、 つながってくるからだのうごき。 じぶんのうごきから、からだのうごきに変わる感触を大事にしていると、 重力も、ひかりも、空気も、水も、土も、みんな、じぶんごと。 じぶんから…

とどく③

何も感じていないのではないと、 ここから、気づいていくのだと、 素通りしていた、からだのこえにも、 生かしてくれているはたらきにも、 息とどきたい。 おかえりと、一つにかさなるところ。 ただいまと、還ってこられるところ。

とどく②

ふれているだけなのに。 そう言われるときは、いつも、 ふれているからこそ、とおもっています。 わたしを生かしてくれているからだの皮膚に、 生きるよろこびにつながる記憶の感触。 息がしやすいと、からだがききわけ、吸気でふくらむ。 ふれているからこ…

とどく①

岡村さん、一週間ありがとうございました。 からだの不思議。 皮膚の不思議。 からだにふれさせていただい方から、 こんな言葉をいただきました。 ふれられて、信念が伝わってきました。 わかる人にはわかる、というのでもないんでしょうね。 やっていること…

いきもの・たべもの⑦

「ここに在る」という安心感は、「いきもの」にとっての「快」。 そんなふうにおもえることも、また愉しい。 空間と腔󠄂間のマを、丁寧にふれていると、「快」という「たべもの」をたべているかのよう。 そんなことを感じながら、今日も「食べ物」をいただく…

いきもの・たべもの⑥

「感動」や「感謝」を「たべもの」といったら、おかしいだろうか。 皮膚がひらいていると、度々そう感じることがある。 自然や「からだ」の営み、また、それらの背景にある空間の「メッセージ」。 その熱と圧に、腔󠄂間のマは変化し、体液はふるえ、涙するこ…

いきもの・たべもの⑤

受け入れる、から、迎え入れる。 ひらく皮膚から生まれてくる、半歩前に踏み出すような感触。 「いきもの」としての、根の張り方が変わると、素直になる。 自然なことは、自然なこととして。 無理なことは、無理なこととして。 言い訳をせず、それがいいワケ…

いきもの・たべもの④

うごく「いきもの」として、一日「からだ」をつかわせていただく。 生かされながら生きている息づかいを味わえる、空間と腔󠄂間のマがある。 立ち上がる軸の感触と、一点におさまる重心の感触。 お蔭さまで、作業は所作を学ぶ機会になる。 すり減らず、満ちて…

いきもの・たべもの③

季節が巡り、空気の質が変わりはじめる。 そのちょっとした変化もまた、想像以上にききわけている「からだ」がある。 目に見える美しい現象に、こころ惹かれるだけではない。 その背景にあるモノ・コト・ナリに意識が向く皮膚感覚と、腔󠄂間の圧と呼吸。 理屈…

いきもの・たべもの②

朝の日光にふれる。 空間の広がりを皮膚が迎え入れ、腔󠄂間の広がりが生まれる。 そこに満ちるように、吸気が入り、循環する。 空腹感で満たされる。 矛盾するようなことも、自然なこととして感じられる空間と腔󠄂間の圧のマがある。

いきもの・たべもの①

岡村さん、一週間のメッセージをありがとうございました。 ハンジャラゲでひろがる「からだ」主語の可能性。 「からだ」の外に広がる空間と、「からだ」の内に広がる腔󠄂間。 そのマを、感覚と意識で丁寧にふれていく。 続けていると、ある瞬間から、皮膚がひ…

なぞなぞ⑦

ある朝、早くに目が覚めて、歩きたくなりました。 まだ布団に潜っている子供を誘うと、「歩くのもいいけど、このもふもふ感覚もいいなあ」とのこと。 「じゃあ、ひとりで外の空気を味わってくるかな」というと、「空気感覚だね」と。 何かを感じるということ…

なぞなぞ⑥

目には見えないけど、何かと繋がっている。 その感触をこそ、素直に受けとり、大事にしていく。 すると、その感触は、感動と感謝の芽生えであったことに気づき始める。 それを丁寧に育んでいくと、目には見えない繋がりもまた、「からだ」なんだと想えてくる…

なぞなぞ⑤

「いきもの」ってなんだろうね。 答えを知るより、問うことの方がずっとゆたかだと想えるのも、「からだ」のお蔭なんです。 いつも共に生かされ、共に生きている「からだ」は、どんなに大きなことも、どんなに小さなことも、ききわけてくれている。 「どんな…

なぞなぞ④

「クジラより大きくて、メダカより小さいいきもの」 目に見えるスケールで考えると、そんな「いきもの」はいないかもしれない。 けれども、目に見えないことも大事にしていると、「いきもの」の見え方が変わってくることだってあるんです。 「からだ」と共に…

なぞなぞ③

「クジラより大きくて、メダカより小さい、海のいきものはな~んだ?」 この「なぞなぞ」を子供たちに出してみると、面白がって「シラス!」とか「ミジンコ!」とか、「そんなのいないよ!(惜しい)」といった答えを返してくれました。 最後は正解を教えて…

なぞなぞ②

昨日の「なぞなぞ」は、小学生の頃に読んだ本に載っていたものです。 「クジラより大きくて、メダカより小さい、海のいきものってなんだろう?」 当時は全く思いつかず、降参して答えのページを見てみると、そこには「イルカ」とありました。 「どうしてイル…

なぞなぞ①

岡村さん 馥郁たる年またぎのメッセージありがとうございました。 鼻腔のおくで味わった今週担当の瀧澤です。 一週間よろしくお願い致します。 さて、小学生の頃に出会った「なぞなぞ」を一つ。 「クジラより大きくて、メダカより小さい、海のいきものはな~…

身に付いていること、身に付けていくこと⑦

(昨日の続き) 今回は「身に付く」ということをテーマに書き進めていきました。なぜ、このテーマにしたのかというと、一つには「からだ」のことをまだまだ分かっていない、という実感があるからです。 農作業の仕事に関わるようになり、初めての現場で初め…

身に付いていること、身に付けていくこと⑥

(昨日のつづき) 夢中で作業しているときに「からだ」を意識的に使うのはなかなかに大変なことです。これまでにも、立ち作業のときは「拇趾球に体重をのせよう」とか、「膝の裏スジをゆるめよう」などと試みたことがあるのですが、作業の方に気をとられてし…