瀧澤 一寛(たきさわ かずひろ)
ある朝、早くに目が覚めて、歩きたくなりました。 まだ布団に潜っている子供を誘うと、「歩くのもいいけど、このもふもふ感覚もいいなあ」とのこと。 「じゃあ、ひとりで外の空気を味わってくるかな」というと、「空気感覚だね」と。 何かを感じるということ…
目には見えないけど、何かと繋がっている。 その感触をこそ、素直に受けとり、大事にしていく。 すると、その感触は、感動と感謝の芽生えであったことに気づき始める。 それを丁寧に育んでいくと、目には見えない繋がりもまた、「からだ」なんだと想えてくる…
「いきもの」ってなんだろうね。 答えを知るより、問うことの方がずっとゆたかだと想えるのも、「からだ」のお蔭なんです。 いつも共に生かされ、共に生きている「からだ」は、どんなに大きなことも、どんなに小さなことも、ききわけてくれている。 「どんな…
「クジラより大きくて、メダカより小さいいきもの」 目に見えるスケールで考えると、そんな「いきもの」はいないかもしれない。 けれども、目に見えないことも大事にしていると、「いきもの」の見え方が変わってくることだってあるんです。 「からだ」と共に…
「クジラより大きくて、メダカより小さい、海のいきものはな~んだ?」 この「なぞなぞ」を子供たちに出してみると、面白がって「シラス!」とか「ミジンコ!」とか、「そんなのいないよ!(惜しい)」といった答えを返してくれました。 最後は正解を教えて…
昨日の「なぞなぞ」は、小学生の頃に読んだ本に載っていたものです。 「クジラより大きくて、メダカより小さい、海のいきものってなんだろう?」 当時は全く思いつかず、降参して答えのページを見てみると、そこには「イルカ」とありました。 「どうしてイル…
岡村さん 馥郁たる年またぎのメッセージありがとうございました。 鼻腔のおくで味わった今週担当の瀧澤です。 一週間よろしくお願い致します。 さて、小学生の頃に出会った「なぞなぞ」を一つ。 「クジラより大きくて、メダカより小さい、海のいきものはな~…
(昨日の続き) 今回は「身に付く」ということをテーマに書き進めていきました。なぜ、このテーマにしたのかというと、一つには「からだ」のことをまだまだ分かっていない、という実感があるからです。 農作業の仕事に関わるようになり、初めての現場で初め…
(昨日のつづき) 夢中で作業しているときに「からだ」を意識的に使うのはなかなかに大変なことです。これまでにも、立ち作業のときは「拇趾球に体重をのせよう」とか、「膝の裏スジをゆるめよう」などと試みたことがあるのですが、作業の方に気をとられてし…
(昨日のつづき) 左側に意識が向くのか、右側に意識が向くのか。それによって作業の能率や「からだ」にかかる負荷が変わってしまうということを、こういった作業をとおして初めて実感したのは、また別のにんじん作業をしていたときの話です。 この作業は、…
(昨日のつづき) お昼までに一人4箱くらいのペースで収穫しましょう、と手作業で進んでいく場合は、ある程度自分のペースで調整することもできるのですが、機械が入る流れ作業になると、ストップがかかるまでは、常に動き続けなければならないことも多いで…
(昨日のつづき) 先日、にんじんの収穫、荒選別の作業をしていたときに改めて気づいたことがあります。この作業はこれまで行ってきたミニトマトやピーマンの収穫作業とは違い、手ではなく収穫機に乗っての作業でした。 手による収穫作業の場合もある程度の…
(昨日のつづき) これまで農作業に関わることがありませんでしたので、ほとんどの作業は初めての体験ばかりです。ただ、小学校の夏休みや冬休みには、兼業農家だった母の実家に遊びに行っていたこともあり、初めて伺う農園であっても、畑に行ったり、倉庫に…
岡村さん、一週間のメッセージありがとうございます。共感意識に響く一日一日でした。 引き続きテーマはフリーで繋げていく瀧澤です。今回は「身に付く」ということをテーマに書き進めていこうとおもいます。一週間よろしくお願い致します。 今年の夏頃から…
「重心の学習」の基本となる立ち方-自然体律位-と、間(マ)の生かし方を学んでいると、「じぶん」の軸がいかにして創られていくのか、ということが感じられるようになってくる。 「からだ」の外側と内側にある二つの「くうかん」から届くそれぞれのメッセ…
「からだ」の外側と内側にある二つの「くうかん」。 それぞれの間(マ)を生かすうえで、これは大事だなと感じていることがあります。 それは、「意識操作」を減らしていくことです。 今わたしたちが学んでいる重心の適性にかなった「呼吸」や「うごき」では…
「あっ、なんかいい風」。 「からだ」の外側の「くうかん」からのメッセージをキャッチするときって、こんな感じなんです。 「感じよう、感じよう」と気負わなくても、ふっと意識が向くような間(マ)があります。 こういうときは、「感覚」と「意識」の基準…
「ゆっくり」には、時間的に感じられる間(マ)と空間的に感じられる間(マ)がある。 確かにそう感じたできごとがありました。 先日、野菜を洗浄し、選別する作業の機会をいただいたのですが、流れ作業の速度はけっこう速く、とても「ゆっくり」とはいえな…
普段の生活の中でやっている一つ一つの動作を「ゆっくり」にしてみる。 患者さんにこのようにお伝えすることがあります。 子供の頃に大人に急かされたり、仕事で効率化を求められたり、頭の中が考えごとでグルグルしていたり、いつの間にか速くすることが当…
ゆっくり。 操体の動診・操法において大切なこと。 感覚分析(一つ一つのうごきをとおして、快適感覚の有無をからだにききわける)では、「ゆっくり」からだのうごきを表現することで、感覚をからだにききわけやすくなる。 このような学習の始まりがあり、初…
岡村さん、一週間のメッセージありがとうございます。 原初の間(マ)よりつながるわたしたちの「生命」。 人間はもっと「からだ」を信頼していいし、「生命」を自覚していい。 もともとある間(マ)を生かしながら、新たな間(マ)を生みだしていけるのです…
思考を介さず、素直に「からだからのメッセージ」を受け取ること。 そして、メッセージによって体感したことをもとに、その背景にあることに想いを馳せ、問い続け、応え続けられるように考えること。 ここに「想念」の素があるようにおもえてくるし、生きる…
「息」の変化も、原始感覚でキャッチできる「圧」の変化。 とおるところにとおる。 ながれるところにながれる。 つながるところにつながる。 かさなるところにかさなる。 みちるところにみちる。 原始感覚ですから、ニュアンス的なことは、体感してキャッチ…
朝、目が覚めるとき、「呼吸」のとおり具合を確認する。 いつからか、自然と習慣になってきたことです。 吸気が鼻腔をとおって入ってくる。 背中側や体側がふくらんでくる。 「からだ」の「くうかん」に満ちてくる。 「息」の変化も原始感覚でキャッチする。…
「不快」につながるような「感覚」。 例えば、「痛み」なんかもそうですね。 なんでこんな「痛み」にとらわれなければいけないんだろう。 「痛み」なんか早くなくなってくれればいいのに。 以前はよく運動中にケガをして痛めることが多かったのですが、こん…
「操体」で大事にしている「からだからのメッセージ」。 それは、「感覚」という、わたしたちがよりよく生きていくために必要なメッセージです。 それをある種の「情報」と捉えることもできますが、「メッセージ」として受け取るのでなければ、単に「感覚」…
「じぶんごと」、「からだごと」、「くうかんごと」が重なってくると、「メッセージ」として届いてくるものに気づきやすくなる。 感覚的な表現になってしまうようなことも、実際に体感すると、妙に腑に落ちてくるんです。 例えば、臨床の場において、患者さ…
岡村さん、一週間のメッセージありがとうございます。 心の振動により、テーマ「フリー」を引き継ぐ瀧澤です。 今日から一週間よろしくお願い致します。 からだが「くうかん」であればこそ、その「くうかん」に響くように、伝わっていく「ことば」はある。 …
「からだ」そのものへの理解を深めながら、自分たちを生かしてくれていることにもふれられる操体の学びがあります。 臨床や生活といったそれぞれの場で区切られることのない健康学を体感していると、「からだ」を主語とした感覚意識の世界は、「生命」として…
植物、特に樹を見ていると、自然体律位と重なってきます。 むしろ、自然体律位によって樹と重なるのを感じるといった方がしっくりくる。 その場にとどまる植物にとっての「その場」とはなんなのかというように、目には見えないつながりをも感じとっていると…