東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

寺本 雅一(てらもと まさかず)

やまのはなし7

一日が始まる前の時間。 夜が深く更けていって、いつのまにか朝へと変化していく グラデーションの時間。 そういう時間に目が覚めていて、外に出て、その間のときをあじわう機会は そんなに多くはないけれど。 静けさの中、キリっと澄んだ空気を感じ、 今日…

やまのはなし6

人から感じる第一印象というのは、「なんとなく」の世界ではあるけれど、 ある意味で的を得ているときがあるものだ。もちろん外れることもあるが。。 そのなんとなく感じる印象のなかに、 「あ、この人、『山登りのひと』かもな」というのがある。 「山登り…

やまのはなし5

目にはいるところに「時計」のない場所では、 いまが何時なのか、考えることも忘れてしまう。 日の光の変化と生きものの「こえ」に包まれ、 皮膚は空間をただただ味わっている。 光を、闇を、 ひびきを、 あじわっている。 普段明るすぎて見えなくなっている…

やまのはなし4

昨日に引き続き、山登りを通して不思議に感じていること。 その一つに、アウトプットのことがある。 山を登っているときは、全身をつかう。 そして、登山と下山の道中で何時間も歩き続ける。 からだの方は疲れたりするけれども、休み休みしながら何かトラブ…

やまのはなし3

少ない山登りの経験のなかで、不思議に感じていることがいくつかある。 その一つに、インプットのことがある。 山中で湧き水の恩恵にあずかる。 登山の小休止に、板チョコをひとかけら口にする。 また腰を落ち着けて、一人用のバーナーを取り出して湯を沸か…

やまのはなし2

学生時代、探検部に所属し訪れ登った山のなかで、新潟県の巻機山(まきはたやま)のことが時たまふっと思い出されることがある。日本百名山の一つでもある。 冬の巻機山でかつて命を落とされた先輩の慰霊を目的に、部員全員で年に一度この山に登ることが部の…

やまのはなし

瀧澤さん、一週間の澄みきった投稿ありがとうございました。 呼吸がからだに入ってきました。 本日からはテーマ「山」を引き継いで寺本が担当します。 よろしくお願い致します。 大学時代、探検部に所属していたけれど、もっぱら川下りに時間を費やしていた…

うみのきおく 7

海を前にして、感じさせてくれるリズム。 ついついボーっと眺めてしまうその水のうごきのなかで、 岸に打ち寄せてきた水が砂にしみわたり、再び沖の方にかえっていく、 そして、沖にかえっていったうごきが、流れをかえてまた岸に水を運んでいく、 そのどち…

うみのきおく 6

(昨日の続き) からだを診させていただいているときに、「海」のリズムを感じる。 ひとつには、「足趾の操法」を通しているときに被験者の足元からみえる景色がそれを連想させる。 操法を通して、変化は様々起こっているけれど、 やはり呼吸の変化は印象的…

うみのきおく 5

呼吸は意識的にしようとしなくても、吸って、はいてを自然におこなってくれる。 からだの方で絶えずしずかなリズムがおこっている。 海の水のうごきはこの呼吸を連想させる。 ゆったりと、また時に荒々しく。 よせてはかえす波のリズムは海の呼吸のようにも…

うみのきおく 4

海の水はしょっぱい。 このことがとても不思議だなと思う。 忘れもしない、小学校のプールの授業。 プールの水はしょっぱくなくて、塩素がしっかり効いているあの感じ。 泳ぐのがあまり得意でなかったので、プールサイドを足の裏で感じるあのザラザラした記…

うみのきおく 3

海から離れた場所で生活していても、海を思い出すことがある。 都内の川沿いに住んでいて、こんな不思議な現象が起こる。 朝、川沿いを歩いていると、何故か「磯の香りのようなもの」が感じられることがあるのだ。昔からたまにこういうことがあって、こども…

うみのきおく2

海はリズムそのものだと思う。 海岸の砂をぬらす波の跡。 寄せては返すその様子をみているだけでも面白い。 小さい頃、波の動きに魅せられて、ぼーっとその様子を眺めていたのを思い出す。 このリズムは変化に溢れていて、見ていても飽きないのだ。 同じよう…

うみのきおく

瀧澤さん、一週間の間の時をありがとうございました。 本日からバトンタッチして一週間寺本が担当致します。 テーマは引き続き「海」。 よろしくお願い致します。 小学生くらいまでだったか。 昔、田舎が千葉の内房にあった頃は、「海」がもっと身近だった。…

人間のシテンとからだのシテン7

生命現象は宇宙空間の事象として貫通している。 人間が「治癒」と呼んでいるからだがみせてくれる現象も、味付けの無い、そのままの生命現象として捉えなおしてみたい。 風が吹いてくるように。 呼吸がからだに入ってくるように。 からだが主語になり、人間…

人間のシテンとからだのシテン6

日常生活には様々な生命活動が溶け込んでいる。 普段、意識されることもなく、流れる様に営まれているこの活動に人間は支えられている。 呼吸もその一つ。 目に見えない、当たり前のように人生を包んでいるリズム。 この営みの重要さに気がついた先人は、様…

人間のシテンとからだのシテン5

からだにおける生命活動は、人間の意識の及ばないところでも絶えず営まれている。 その営みと人間の日常生活とのブレンドがその人のいまを生み出している。 人間の創り出した時間感覚のうち、一日の中で4分の1くらいは「眠り」の時間がやってくる。この時間…

人間のシテンとからだのシテン4

「痛み」という現象にはネガティヴな印象が付きまとっている。 からだが痛んで、不快が続くのだから仕方はない。 一方で、「痛み」を感じていることは、からだからのメッセージを受信している確たる証拠でもある。 先天性由来の例外を除く、ほぼすべての人間…

人間のシテンとからだのシテン3

「生活習慣を見直す」、ということがよく言われている。 これは人間の営む生活の話。 もし見直すことを根本的にトライしてみたいなら、 「生命活動」の領域に意識をむけてみるのがいいのではないかと思う。 からだの方で営まれている活動の方に少し意識を向…

人間のシテンとからだのシテン2

からだの設計にミスはない。 と、操体・操体法の創始者の橋本先生は言う。 からだの設計にミスはない―操体の原理 作者:橋本 敬三 たにぐち書店 Amazon こういった捉え方の基に、操体の哲学、臨床観は成り立っている。 『病気』に対する捉え方も「からだの設…

人間のシテンとからだのシテン

瀧澤さん(からだ)、一週間のメッセージありがとうございました。 本日からつながる寺本がテーマ『治癒」を受け取って投稿します。 よろしくお願い致します。 からだの要求に適うこと。 これは人間が「治癒力」と呼んでいる生命現象につながっています。 「…

感境7

昨日の続き 人間の可能性について想う。 からだを経由して、いただいたことのなかから学ぶ操体という学問は、 ある意味で、この生命の本来持っている可能性に触れ、 人間の可能性を発掘しているようなものだと思う。 それは、人間にとって、より本来の人間ら…

感境6

からだには、まだ人間の方で理解できていないだけで、可能性が満ちている。 それは生命の可能性であり、人間の可能性につながる。 操体を通して学んでいる最中にそのような生命現象に遭遇し、 生命感覚に貫通している真理と呼べるようなものに触れているよう…

感境5

からだと、からだの外の環境。 目を開けると視覚情報として入ってくる世界があり、 また目を閉じたとしても、この外部環境に常に皮膚を介して触れている事実がある。 本人の意識の有無に関わらず、からだの方で、情報のやりとりは更新され続けている。 それ…

感境4

昨日の続き 何か知りたいことがあるときに、真っ先に頼りにするのが、スマホからの情報アクセスになって数年経つ。 もしこのデバイスを充電できない環境になったら、どんなことが起こるのか、 生活観もかなり変化しそうな予感がある。 携帯電話、スマートフ…

感境3

人類の歴史は縄文時代から考えると1万数先年続いていると言われているが、この百数十年で加速的に変化しているように思う。 文明が発展することで、多くのものごとが個人から他者に「代行」されるようになり、 近年ではその担い手がどんどん「機械」に委ね…

感境2

からだの外で起きている出来事を、本人は気が付いていなくても、からだの方ではしっかりキャッチしている。 季節がくると、頭を悩まされる人も多い「花粉症」も、 いち早くからだの方でその到来を感じ取って、本人に体調変化として伝えてくる。 花粉症ではな…

感境

おはようございます。 瀧澤実行委員、一週間のブログ投稿ありがとうございました。 本日からテーマ「環境」のバトンをいただいて、寺本が投稿致します。 よろしくお願い致します。 「環境」には「からだ」という切り口から眺めてみると、その外側での出来事…

道中いったりきたりの記7

何かを「身につける」ために、以前は繰り返しのなかで 学習している実感が多くありました。 今でも「身につける」ということについて 何度となく考えます。 これだけ学び続けていても、いまだに身についていないことを 痛感することも相変わらず多々あります…

道中いったりきたりの記6

修業、修業、修業・・・。 なぜだかわからないのですが、昔からこの「修業」というものに 興味を抱いていて、憧れる部分がありました。 例えば、こどもの頃から読んでいる漫画のなかには数々の「修業」の場面が登場していましたが、グッとくる修業のシーンは…