瀧澤さん
一週間のメッセージありがとうございました。
植物を前にしていると、生命の大切な秘密に触れているんじゃないか、というようなきもちになりますよね。
本日からテーマ「free(フリー)」を引き継いで寺本が担当します。
宜しくお願いします。
今年は春先からひとつ続けていることがある。
それは身近な生き物に目を向けるようになったことだ。
ひとつは、植物。
主に雑草と呼ばれている生きものに触れるようになった。
前々から、自然に生えてきては、増えて、そして枯れていく植物たちのことが気にはなっていた。でも、ずっと触れ合う糸口のようなものが見つからなかった。
「名前を知らない」ということが、その理由のひとつになっていると思い、一番手軽そうな図鑑を片手に名前を調べることから始めた。
「花」を切り口に植物の検索をするのは、面白く、親しみやすい。
家の周りに集団で生えているこの植物の黄色い花、これはなんて名前だろう、、、なんて花の色から図鑑を調べて、「あ、これだ!」と見つけるのも楽しい。
また図鑑をパラパラと眺めながら、「載っている花はないかなぁ」、なんて家の周辺を逆に探索するのも、興味深い。図鑑に載っている植物に出会えると、宝物を見つけたような、まさに宝探しをしているようなきもちになる。
そういった手探りな植物との触れ合いを通じて、「こども心」というものが蘇るような感触がある。これはとても大きな収穫だった。
「そういえば、こどもの頃はこんな風に無心で遊んでいたよなぁ」と感じつつ、それが遠い記憶の再生ではなく、いま実際に自分自身で味わっている感覚だというのがいい。
こども心のような素朴な感性は、眠っているだけでちゃんとからだのどこかに残っている。
感性のスイッチが入るようなことはみなさんも日々の生活でたくさんあるだろうが、今回はそういうきっかけになるんじゃないかということをいくつか書いてみたいと思う。