東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

三浦 寛幸(みうら ひろゆき)

「からだの力 ~その6~」

本日で年内ブログの最終日になります。 今年は今回の担当分も含めて一年間、じぶんがからだと向き合って感じたことや気が付いたことを中心に書いてきました。 夏頃に体調不良があり、それまで構築してきた「からだとの信頼関係」が揺らいだ時期もありました…

「からだの力 ~その5~」

昨日の続きになりますが、本日は「重心」というのはわたし達に一体何を示してくれているのかを少し考えてみたいと思います。 まず重心の適正に適った立ち方(自然体律位)や動きを見ていると、その人が日常の中でからだをどのように使っているのかを示すもの…

「からだの力 ~その4~」

今年は体調を崩したこともあり、からだを診る側の立場よりも診てもらうことの方が多い一年でした。 今までと立場が逆転したことで気がつくことも多く、この療養期間はとても意味のあるものだったと思えます。 この期間での気付きを臨床に応用していくことに…

「からだの力 ~その3~」

昨日の続きになりますが、からだの要求に適えていくためには何が必要なのでしょうか? それを紐解くにはまずからだはどういった状態においても何らかのメッセージを送っていることを認識しなければなりません。 健康でいる間は例え本人がそれに気が付かなく…

からだの力 ~その2~

からだが本来持ち合わせている自然治癒力はどのように引き出されていくのだろうか? わたしも今まで臨床や身近な人達のからだを診させて頂く中で信じられないようなからだの劇的な変化を見たことがあります。 それを臨床家の立場で目にした時はその理由は全…

「からだの力 ~その1~」

今年一年を振り返ると、からだから沢山のことを学ばせて頂けたように思います。 特に数か月前に起こったからだの異変と治療の過程の中でからだが教えてくれたことはわたしにとって今後のかけがえのない財産となるように感じています。 その財産とは「やはり…

「共に生きるものから学んだこと」

猫様達、一週間ありがとうございました。 今週からは三浦寛幸がバトンを引き継いで担当致しますのでよろしくお願い致します。 テーマは引き続きフリーとなります。 せっかく猫様達が書いて頂いたので本日は少し動物に関する話を少し書きます。 わたしの所に…

「からだと対等な関係であるために」

本日で最終日になります。 一週間、今までと少し視点を変えて感じたことを書いてきました。 現在素直に思うことは病気や怪我もしてみて初めてわかることが多いということです。 それは健康な状態ではわからないからだからのメッセージがあるということで、そ…

「からだに対して負い目を持つと・・」

体調を崩してからの約一ヶ月の間、からだに対してどのように向き合ってきたのかをずっと考えていました。 ここ数年の間、じぶんの都合をからだに押し付けてきたようにも思いますし、なによりじぶんの負うべき責任の多くをからだ任せにしてきたツケが回ってき…

「操体の臨床の可能性」

本日は操体の臨床の事について少し書いていきたいと思います。 最近、体調を崩してから週に1回のペースで三浦先生の治療を受けさせて頂いています。 主に皮膚に触れる渦状波が中心の臨床ですが、体調が良くない状態で改めてうけてみるとおもしろい気付きが幾…

「からだの良き理解者になる」

昨日の続きになりますが、治るプロセスにおいて私達はいったいどういったことをからだから学ぶ必要があるのでしょうか? これはわたしが最近感じたことになりますが ①じぶんの生き方と生活の間違いを見直し、ありのままを素直に受け入れること ②現在のじぶん…

「からだの感覚を取り戻していくために」

体調を崩してから一番辛かったことは痛みよりもからだの感覚がわからなくなっていったことでした。 ここ数年の間で風邪や熱、コロナにもかかったことがありましたが、からだの感覚がわからなくなることはありませんでした。 いついかなる時もからだに寄り添…

「弱き心と強きからだの意志」

おはようございます。 三浦先生、一週間ありがとうございました。 本日より三浦寛幸がテーマを「フリー」で担当致しますのでよろしくお願い致します。 最近はだいぶ良くなってきましたが先月から約2カ月間、少し体調を崩している状態が続いています。 シンプ…

「からだと時間」

本日で最終日になります。 一週間じぶんの考えている様々な「間(マ)」について書いてきました。 じぶんとからだとの間(マ) 人と人との間(マ) じぶんを生かしてくれている空間との間(マ) わたし達は様々な間(マ)に囲まれ生かされ生きている。 もし…

「2つの空間について」

空間にはからだの外の空間と中の空間がある。 この2つの間(マ)の変化を感覚的にキャッチしていくことが、からだからのメッセージを受け取り応えていくことには必要不可欠なことだと近頃は感じています。 その2つの間(マ)にある圧の変化をキャッチして…

「姿勢と人の間違い」

操体を学び続けている中で一つ習慣になってきたことが人の立ち姿と歩き方を見ることです。 主に背面からが多いのですが、その人がからだとどのように向き合っているのかがぼんやりと見えてくる。 姿勢の良し悪しで人の健康状態や生き方の全てを評価すること…

「間(マ)を作ることで」

臨床の中で症状・疾患のある人達と向き合っていると「間(マ)」というのがなくなり、からだのリズムが狂ってしまっているように見えます。 呼吸や動きも早くなりますし、それに呼応するように発する言葉も本来在るべきリズムから遠ざかり、早くなってしまっ…

「間(マ)と意識の変換」

臨床空間における「間(マ)」の使い方、生かし方は技術やテクニック以上に大切なものだと思います。 操体の臨床でいうならば動診、操法が終えて次の動診に移るまでの間(マ)の中で様々な情報を得ることが出来る。 例えば色を見ている人もいますし、本人の…

「命の営みと4つのかん」

昨日の続きになりますが、私達がからだを使わせて頂く中で昨日書いたような様々な「間(マ)」とどのように生かして向き合っていけばよいのでしょうか? それを考えていくことにおいて1つヒントになればと思うことがありますので、本日はそこに触れていきま…

「間(マ)を生かすために」

三浦先生、一週間ありがとうございました。 今週から引き続きテーマは「フリー」で一週間、三浦寛幸が担当致します。 連日暑い日が続いているので先週までは自宅でパリオリンピックや甲子園等をTVで観戦していました。 勝敗や選手の技術やテクニックだけでな…

「からだとじぶんの自由 ~その6~」

昔からずっと思っていることですが、操体、操体法の一番面白い所はからだへの問いかけ方が一人ひとり異なるということです。 診断の中で診なければいけないところはほとんど一緒であるが、それを改善していくためのアプローチの仕方は人それぞれで面白いなと…

「からだとじぶんの自由 ~その5~」

操体を学び始めてから15年近くの歳月が経ちましたが、年々自身の学びの姿が自由うになってきているように感じます。 動き、呼吸、動診における介助・補助。 その問いかけが自由になってきているのも、からだが要求していることが瞬時に感覚的に理解出来るよ…

「からだとじぶんの自由 ~その4~」

からだが自由を得るためには学ぶことと同じように動きも点を線にしていく必要があります。 例えば操体でもからだを使う・動かすことにおいて重視している母指球や肩甲骨等もただそれを意識して使えばよいわけではありません。 そこを意識し動かすことでから…

「からだとじぶんの自由 ~その3~」

そもそも人が有している「感覚」とは一体何なのだろうか? よく感覚の話をすると大前提として 人それぞれ違うもの その時々によって変化するもの その時のからだの状態によって変わってくるもの として認識されている。 つまり一般的には感覚とは無形なるも…

「からだとじぶんの自由 ~その2~」

昨日の続きになりますが「じぶんにとっての自由」、そして「からだにとっての自由」とは何なのかを常に考えています。 本日はわたしが考える「からだにとっての自由」を少し書いていきたいと思います。 この捉え方は様々な見方、捉え方があると思いますが、…

「からだとじぶんの自由 ~その1~」

三浦先生、一週間ありがとうございました。 本日から三浦寛幸が担当致しますのでお付き合い下さい。 今回のテーマは引き続き「フリー(free)」となります。 最近、周囲の人達との会話の中で健康に関する話がとても増えてきたように感じます。 体調管理に必要…

「臨床と生活にいかす操体法7 ~自分以外のものとの向き合い方~」

本日で最終日になりますが、最近はからだからのメッセージを受け取るためには空間、または存在している人、物との向き合い方も必要なことだと感じています。 操体法の臨床では「極性」という診断法がありますが、人が何かと向き合うことにおいて、からだは必…

「臨床と生活にいかす操体法6 ~自然体とは~」

昨日の続きになりますが、手の指の生かし方でからだの動きと呼吸の質は大きく変化します。 ここではどの指がとは書きませんが、からだと向き合う時間の中で一つ一つの指に意識を向け、動きを通じて呼吸と全体の動きがどのように変化するのかを試してみてほし…

「臨床と生活にいかす操体法5 ~からだからのメッセージを受け取るために~」

最近は「からだからのメッセージ」を出来るだけシンプルに受け取るためにはどうすればよいのかを常に問いかけています。 いつ、どこでも、誰にでも出来るもので、シンプルであればあるほどよい。 イメージとしてはそれを行えば日常の生活空間が臨床空間に切…

「臨床と生活にいかす操体法4 ~自然体律位~」

わたしが操体法における「自然体律位」の学習を繰り返していく中で大きく変わってきたことがあります。 それは意識の使い方です。 もちろん、使わせて頂いているからだと動き、呼吸との向き合い方も変化しましたが、これら以上に変わってきたのが自分の思考…