東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

三浦 寛幸(みうら ひろゆき)

「からだと時間」

本日で最終日になります。 一週間じぶんの考えている様々な「間(マ)」について書いてきました。 じぶんとからだとの間(マ) 人と人との間(マ) じぶんを生かしてくれている空間との間(マ) わたし達は様々な間(マ)に囲まれ生かされ生きている。 もし…

「2つの空間について」

空間にはからだの外の空間と中の空間がある。 この2つの間(マ)の変化を感覚的にキャッチしていくことが、からだからのメッセージを受け取り応えていくことには必要不可欠なことだと近頃は感じています。 その2つの間(マ)にある圧の変化をキャッチして…

「姿勢と人の間違い」

操体を学び続けている中で一つ習慣になってきたことが人の立ち姿と歩き方を見ることです。 主に背面からが多いのですが、その人がからだとどのように向き合っているのかがぼんやりと見えてくる。 姿勢の良し悪しで人の健康状態や生き方の全てを評価すること…

「間(マ)を作ることで」

臨床の中で症状・疾患のある人達と向き合っていると「間(マ)」というのがなくなり、からだのリズムが狂ってしまっているように見えます。 呼吸や動きも早くなりますし、それに呼応するように発する言葉も本来在るべきリズムから遠ざかり、早くなってしまっ…

「間(マ)と意識の変換」

臨床空間における「間(マ)」の使い方、生かし方は技術やテクニック以上に大切なものだと思います。 操体の臨床でいうならば動診、操法が終えて次の動診に移るまでの間(マ)の中で様々な情報を得ることが出来る。 例えば色を見ている人もいますし、本人の…

「命の営みと4つのかん」

昨日の続きになりますが、私達がからだを使わせて頂く中で昨日書いたような様々な「間(マ)」とどのように生かして向き合っていけばよいのでしょうか? それを考えていくことにおいて1つヒントになればと思うことがありますので、本日はそこに触れていきま…

「間(マ)を生かすために」

三浦先生、一週間ありがとうございました。 今週から引き続きテーマは「フリー」で一週間、三浦寛幸が担当致します。 連日暑い日が続いているので先週までは自宅でパリオリンピックや甲子園等をTVで観戦していました。 勝敗や選手の技術やテクニックだけでな…

「からだとじぶんの自由 ~その6~」

昔からずっと思っていることですが、操体、操体法の一番面白い所はからだへの問いかけ方が一人ひとり異なるということです。 診断の中で診なければいけないところはほとんど一緒であるが、それを改善していくためのアプローチの仕方は人それぞれで面白いなと…

「からだとじぶんの自由 ~その5~」

操体を学び始めてから15年近くの歳月が経ちましたが、年々自身の学びの姿が自由うになってきているように感じます。 動き、呼吸、動診における介助・補助。 その問いかけが自由になってきているのも、からだが要求していることが瞬時に感覚的に理解出来るよ…

「からだとじぶんの自由 ~その4~」

からだが自由を得るためには学ぶことと同じように動きも点を線にしていく必要があります。 例えば操体でもからだを使う・動かすことにおいて重視している母指球や肩甲骨等もただそれを意識して使えばよいわけではありません。 そこを意識し動かすことでから…

「からだとじぶんの自由 ~その3~」

そもそも人が有している「感覚」とは一体何なのだろうか? よく感覚の話をすると大前提として 人それぞれ違うもの その時々によって変化するもの その時のからだの状態によって変わってくるもの として認識されている。 つまり一般的には感覚とは無形なるも…

「からだとじぶんの自由 ~その2~」

昨日の続きになりますが「じぶんにとっての自由」、そして「からだにとっての自由」とは何なのかを常に考えています。 本日はわたしが考える「からだにとっての自由」を少し書いていきたいと思います。 この捉え方は様々な見方、捉え方があると思いますが、…

「からだとじぶんの自由 ~その1~」

三浦先生、一週間ありがとうございました。 本日から三浦寛幸が担当致しますのでお付き合い下さい。 今回のテーマは引き続き「フリー(free)」となります。 最近、周囲の人達との会話の中で健康に関する話がとても増えてきたように感じます。 体調管理に必要…

「臨床と生活にいかす操体法7 ~自分以外のものとの向き合い方~」

本日で最終日になりますが、最近はからだからのメッセージを受け取るためには空間、または存在している人、物との向き合い方も必要なことだと感じています。 操体法の臨床では「極性」という診断法がありますが、人が何かと向き合うことにおいて、からだは必…

「臨床と生活にいかす操体法6 ~自然体とは~」

昨日の続きになりますが、手の指の生かし方でからだの動きと呼吸の質は大きく変化します。 ここではどの指がとは書きませんが、からだと向き合う時間の中で一つ一つの指に意識を向け、動きを通じて呼吸と全体の動きがどのように変化するのかを試してみてほし…

「臨床と生活にいかす操体法5 ~からだからのメッセージを受け取るために~」

最近は「からだからのメッセージ」を出来るだけシンプルに受け取るためにはどうすればよいのかを常に問いかけています。 いつ、どこでも、誰にでも出来るもので、シンプルであればあるほどよい。 イメージとしてはそれを行えば日常の生活空間が臨床空間に切…

「臨床と生活にいかす操体法4 ~自然体律位~」

わたしが操体法における「自然体律位」の学習を繰り返していく中で大きく変わってきたことがあります。 それは意識の使い方です。 もちろん、使わせて頂いているからだと動き、呼吸との向き合い方も変化しましたが、これら以上に変わってきたのが自分の思考…

「臨床と生活にいかす操体法3 ~操体法における立ち方の重要性~」

自身をいかしてくれているものとは何か? それは目には見えないがこの空間、そして重力です。 この2つとからだを繋いでいるものが呼吸や動きであり、この営みは自身の意識、皮膚、言葉、リズムとして表現されてくる。 これらは操体法の臨床では非常に大切な…

「臨床と生活にいかす操体法2 ~からだの声に従っていくこと~」

今回のテーマを追及していくことにおいて、また健康維持増進に繋げていくことにおいて、非常に重要になことがあります。 それは臨床空間と生活空間、それぞれの空間の中で私達が営んでいるものが「からだの要求」に適っているのか否かを理解していくことです…

臨床と生活にいかす操体法1 ~操体を学ぶことにおいて大切なこと~」

三浦先生、一週間ありがとうございました。 本日からは三浦寛幸がバトンを引き継いで「臨床と生活にいかす操体法」をテーマに書いていきますのでお付き合い下さい。 先月の29日にルーテル市ヶ谷で春季東京操体フォーラムが開催されました。 テーマはこのブロ…

「生身のからだと向き合う」

本日で最終日になります。 今回はフリーテーマなので日々からだと向き合う中で感じていることを書いてきました。 その中で改めて強く思うことがありました。 操体の臨床家に必要なことは、治すために必要な知識以上に正当なからだの使い方をからだで学習しな…

「からだと指 ~その2~」

おはようございます。 早速昨日の続きになりますが、手足の指というのは不思議な力が宿っているように感じます。 人が生命活動をすることにおいて、最も使うものであるが、指によっては全く使われない指もある。 しかし指一本一本には何かしらの役割と性格が…

「からだと指」

おはようございございます。 昨日は「立ち方」の可能性について触れましたが、本日は指について書いていきたいと思います。 指の使い方はここ数年の間、わたしがからだと向き合う中で最も興味を持ち、取り組んできたテーマでもあります。 このテーマに興味を…

「からだと立ち方 ~その2~」

おはようございます。 本日は昨日の続きで「立位」について語っていきたいと思います。 立つことにおいて現在の操体では「半歩内側ぎみ」に足を出します(左右のどちらの足なのかはあえてここでは書きません) そこから動作をことになるのですが、なぜ「一歩…

「からだと立ち方」

最近は言葉と同様に人の「立ち方」が非常に面白いと思っています。 今までもこのブログで少し触れましたが、操体では昔から「立ち方」を非常に大切にし、現在に至るまでかなり進化してきました。 なぜ大切にしてきたのかというと「正当なからだの使い方」を…

「からだと自己責任」

おはようございございます。 昨日の続きになりますが、言葉を統制していくことは人が健康に生きていくためにはとても大切なことだと思っています。 言葉の統制が出来なければ意識と感覚のバランスが崩れる。 そのバランスが崩れることでからだは本人の無意識…

「からだと言葉」

三浦先生、一週間ありがとうございました。 本日からは三浦寛幸がバトンを引き継いで担当致しますのでよろしくお願い致します。 今回はフリーテーマになっていますので、感じていることやテーマにしていること等を中心に書いていきたいと思います。 最近、臨…

「からだからのメッセージ ~その7~」

本日で最終日になります。 一週間を通じて自身の実体験を基に「からだからのメッセージ」について書いてきましたがまだまだわからないことが多いというのが本音です。 しかしわたしが操体の学びの中で得ていることは確かにそれに繋がっている。 その繋がりの…

「からだからのメッセージ ~その6~」

からだから発せられるメッセージはそのからだを使わせて頂いている本人だけに送られているものではないように思っています。 からだを取り巻いている物や周囲の人、もっと言うならば空間にも何らかのメッセージを送っています。 からだは私達のように言葉を…

「からだからのメッセージ ~その5~」

からだからのメッセージは表と裏があるように感じます。 大抵の人は 痛みや不快、刺激等の不快に繋がるものは表。 きもちのよさは裏。 日常生活の中でキャッチしやすいのは、この表のメッセージです。 逆に裏のメッセージはからだが病んだりするまでは身を潜…