東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

2022-01-01から1年間の記事一覧

うらおもて7

今年も今日で1年が終わろうとしている。 振り返ると、生活のなかで、 「内臓」のことに意識が向くことが多い一年だった。 私たちが飲んだり食べたりすることと、 からだの方でそれを必要としているかどうかは、 全く別の話なんだ、というのも感じることが多…

うらおもて6

人が眠っている時にみせてくれる、からだの呼吸。 たしかに、呼吸は人間が意識的に行おうとしなくても自然とからだの方で営んでくれているんだということを感じる。 非常に静かに、また深く充実したリズムがある。 こういう瞬間を眺めていると、眠りの時間と…

うらおもて5

裏と表という概念は、結構あいまいなものかもしれないなと思う。 人間のまなざしから生まれた常識が当たり前のようにインストールされているだけで、視点が変われば裏か表かなんてひっくり返ってしまうこともありうる。 例えば、地球から見えるお月様の顔は…

うらおもて4

その昔、どんな御縁で出会ったのかはすっかり忘れてしまったけれども、 磁石を使ってからだを診る方にお会いしたことがある。 興味があったので、お互いの住まいからちょうどいい場所にある小さな公園で、 その方の手技をうけさせてもらった。 私はただただ…

うらおもて3

年末年始が近づいてきて、シンプルで面白いゲームと言えばオセロが思い浮かぶ。 8×8の盤上に、裏と表がある同じ白黒の石を使って遊ぶ。 こどもも感覚的に遊べるし、大人も熱中して遊べる。 私はこのオセロの戦略がいまだによくわからない。 四隅を打てれば…

うらおもて2

先日、部屋の整理をしていたら、埃をかぶったカセットテープが出て来た。 そういえば、小学生の頃はラジカセに空のテープをセットして、 ラジオにかじりつきながら、録音ボタンを押して、自分の好きな曲を集め、 オリジナルのテープを作成していたものだ。 …

うらおもて1

おはようございます。 瀧澤さん、からだ主語のスイッチ&メッセージをありがとうございました。 本日から引き継いで一週間、寺本が担当致します。 テーマは「うらおもて」です。 よろしくお願い致します。 トゥバ共和国の伝統楽器「イギル」は擦弦楽器で、「…

感覚=表現~あらわれてくる「からだ」~⑦

「からだ」は、 人を選ばないし、急かさない。 私(人間)を支配しないし、干渉しない。 いつでも、それとして、そこにあって、 だれがやってもそうなるってことを教えてくれる。 計測できない「間」でゆっくり「からだ」と対話できる。 目に見えるのがおも…

感覚=表現~あらわれてくる「からだ」~⑥

共に生きている生命を感じられるから、 生かされている環境の空間を感じられるから、 からだは「からだ」、といただける。 巻き込みながら、巻き込まれている「からだ」。 「からだ」からのメッセージには、 その「からだ」がききわけていること(もと)も入…

感覚=表現~あらわれてくる「からだ」~⑤

「感覚=表現」であらわれてくる「からだ」は、 うらとおもてが重なる「うつわ」。 目に見えるところも、 目には見えないところも、 それぞれに適って、立ち上がる。 吸気と共に立ち上がる。 意識関与だけだと、 目に見える範囲が基準になるけど、 (からだ…

感覚=表現~あらわれてくる「からだ」~④

手順を追って、正確に操っても、 手本を真似て、上手に操っても、 「感覚=表現」にはならない。 「感覚=表現」は 意識関与とは、もっとも遠いところにあるから。 習慣的に身につけた無意識と、 「からだ」の無意識は違うってコトも、 「感覚=表現」であら…

感覚=表現~あらわれてくる「からだ」~③

意識するから、感じられる。 感じているから、意識になる。 あべこべのようなことも、 「からだ」がききわけているから、「からだ」にききわけられる。 (からだ主語) 感じようとしていないのに、 意識しようとしていないのに、 気づいたら表現している「か…

感覚=表現~あらわれてくる「からだ」~②

呼吸は「感覚=表現」。 吸気は表現そのもの。 (からだ主語) 吸気が「からだ」に入り、吸気が「からだ」から抜ける。 吸気が空間から抜けて、吸気が空間に入る。 空間と「からだ」。 あっちとこっち。 吸気で一致。 そこにないもの。 それは、私。 もし、…

感覚=表現~あらわれてくる「からだ」~①

岡村さん、「からだ」は届きました。 感謝の「からだ」と(瀧澤)です。 ひきつづき「からだ」とのお付き合いよろしくお願い致します。 テーマ「うらおもて」 ウソかホントかやってみて やってみたからいただいた うらもおもても「からだ」でひとつ (からだ…

表裏は、一体「=からだ」⑦

裏と表。 デザインをどちらにするかで全くイメージが違う。 入る部位と出る部位。 密な部位と疎な部位。 鍛えられる部位とそのままの部位。 薄い部位と厚い部位。 ところどころ、裏と表は協力し、繋がって拮抗し、バランスする。 表地と裏地。 若い時は「見…

表裏「いったい」について⑥

トイレの話ばかり続けて申し訳ない。 そういえば、三浦理事長の語ったトイレ掃除で思い出した。 スリッパの表と裏があるだろう、と。 トイレ掃除をしても、スリッパの裏(床につく汚れる面)をきれい にする人はいるけれど、人の足を入れる内側の面、それも…

表裏「いったい」について⑤

ゆっくり味わうこと、それはトイレの「間」。 なのでトイレ話を続けてしまうけれど、食事中ならば申し訳ない。 以前、三浦理事長からトイレ掃除について、含蓄ある実践語りを聞いた。 自分の使っている便器。 便器は汚いモノだろうか、と。 そりゃそうだろう…

表裏「いったい」について④

ゆっくりでないと、トラブルを起こしやすい内臓の働き。 電車を乗り継いで、通路や駅トイレを利用しているとき、 なぜだろうか、掃除中と書いてある看板によく出くわす。 ある時、物凄く出したかったので、多目的トイレに入った。 トイレの表からはわからな…

表裏「いったい」について③

トランプに裏と表がある。 「おもて」の絵柄が全て同じでないとトランプは困る。 見た目が同じでわからないからこそ、動きを活かせる。 「うら」の絵柄は全て違うし、働きや雰囲気も異なるからこそ、 各々を生かして、繋げたり、意味づけた遊び方も想像でき…

表裏「いったい」について②

ゆっくりと、ゆっくりと時は過ぎる。 ゆっくりとした夢のような居心地がここにある。 朝起きると1番初めにやること。 それは、まず水をいっぱいゴクリゴクリと飲み込むこと。 現在は、日本に様々な水が輸入され、また様々な加工された水や、 地方色豊かな天…

表裏「いったい」について①

石田実行委員から受け継いで一週間、岡村が担当です。 「おもて」と「うら」。 その言葉を「息」で、ゆっくりと、ゆっくりと味わっている。 味わいのなか、ワタシ自身に「からだ」がつぶやいた言葉。 おまえさんに、五十年以上も付着していたモノ。 日々の睡…

うらおもて その7

皆様は呼吸をするとき呼気と吸気どちらを優先させてますか? そんなこと考えながら呼吸はしていない!という方が大半なのではないでしょうか? 最近の操体法では吸気に着目しています 呼気がおもてであれば吸気はうらです。 うらの吸気に真実が隠されている…

うらおもて その6

常識とは一体何でしょうか? そんなの当たり前だ!と言われることが通説だと皆さんが信じてる おもてのことが実はそのうらのことが正しいことはないでしょうか? 人から聞いたから情報を常識だと思っていたけど、 そのうらの非常識が真実なことはないでしょ…

うらおもて その5

よく裏をかくというと予想外の行動に出て相手を出し抜くことを示しますが その行動こそ本当の自分の姿なのではないでしょうか? 根本的にそのような行動こそが本当に自分のやりたいことのような気がします 自分自身のからだはうらをかかずにおもてがキレイに…

うらおもて その4

最近、ふるまい(英語ではbehavior)が非常に気になります おもてである発言や行動はしっかりしていても うらである人が見ていない時の動作、ふるまいがダメな人は信用できません。 誰に見られても恥ずかしくない動作や動き。 そのことで本当の印象をアップ…

うらおもて その3

からだのおもてであるお腹や顔を見ることは多いですが、 うらである背中や後頭部はなかなか自分では見ることができません おもてばかり気にしてうらは注意がいかないものです たまにはうらのことを考えてみるのもいいのでは?

うらおもて その2

からだの不調は痛みとなっておもてに出てきますが、 根本的は原因はからだの内部であるうら側にあることが大半です 火事の原因である消防士は出火している火元を消さない鎮火しません 操体法ではそれと同様に操者は火元にアプローチします

うらおもて その1

今週からブログのテーマが「うらおもて」に変わります 1週間お付き合いよろしくお願い致します 最近、個人的にTwitterをよくやってます Twitterは顔出しする人が多くなく、 ほとんど人がどのような顔かわかりません その人たちのTwitterでのおもての顔と、 …

紅葉 2(山 7日目)

詩人 吉野 弘さんにステキな作品があります。 紅葉(黄葉)清談 物の本によれば上代にはモミチと発音し「黄葉」の漢字をあてていたが平安時代以後、モミヂと濁音化し「紅葉」の漢字をあてるようにもなった ― と。なお、モミチ、モミヂの発音は「色を揉み出す…

山 6日目

法隆寺宮大工 西岡常一棟梁 は、 「わたしに何か話せゆうても、木のことと建物のことしか話しませんで。」 と仰いますが、その言葉には含蓄があります。 「環境とか育ち方が木の性質を決めてしまうです。それを証明する例が、日本の吉野杉を台湾に植えてる話…