東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

想いの重さを知る③

「頑張って~!頑張って~!ファイトファイト!」

 

あの頃、視界に入るだけで痺れちゃうような可愛いあの娘。

ワタシが高校二年生の時、顧問の先生に頼んで入ってきてくれた、

柔道部の可愛いマネージャーは、当時童貞の自分には眩しすぎた。

 

なんとか、先輩として格好いいところを見せたいと考え続けた時、

185㎝で90㎏の先輩と乱取りをして投げられずに頑張ってみたら、

『ブチブチッ』先輩の掛けてきた、巻き込み払い腰を力んで防ぎ、

その後半年近く、左膝が曲がらず正座ができない状態になった。

 

当時のワタシに指導するなら、頑張るとは、勘違いを含んでいる。

純粋なだけなら、怪我など望んで向こうからは近寄らない。

邪(よこしま)な想いとは、本来は害悪なものではないのだから、

 

”くいちがい”という語源は邪で、自然から発生した歪(ひずみ)。

 

操体では、自然ではないこと、極端なことを伝えない。

そもそも、通常は起こりえないことに関して行えば、歪みとなる。

 

淡い恋心は自然。

そこに邪な想いを重ね続けていれば、不自然な感じも気付かない。

あわよくば『デヘヘ』的な欲張りも、頑張りを起こす元になる。

 

自然の想いは愛、過ぎることはなく、満ちることなく注がれる。

 

操体は古傷を癒やし、今のワタシは美しき”左鵞足”を愛している。