東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

操体における「頑張るな」の理解

今日から香が担当します。よろしくお願いいたします。

操体における「頑張るな」がテーマになっています。

操体でいわれる「頑張るな」は、ただ単にできないことや目標に対して努力しないでいい、嫌なことは一切やらなくていいということではないと理解しています。

操体でいわれる「頑張るな」は生活のバランスを一人一人が自分で取るために自分の中にもつ基準だと思います。日々変わる日常の中で、その時、その時に自分がどう選択するべきかを導く、道しるべになる戒めとも言えるかもしれません。

例えれば、試験に向けて毎日4時間勉強をすると決めたとします。その目標に向かい、毎日4時間勉強をします。しかし、日々は変化します。体調を崩すこともありますし、時には家族の手伝いをしなければいけないということもあります。そのような時にも、決めたことを必ずやることだけが選択肢ではないということだと思います。目標を達成するという点はで、どんな状況でも4時間勉強をしたということは評価されることではあります。しかし、目標を続けたことで、その後マイナスになることもあります。1日は勉強をしないと決断したことで、翌日からは勉強を再開できるかもしれません。しかし、4時間勉強をすると決めたのだからそれは必ずやらなければならないと勉強をしたことで、体調不良が長引く結果になることもあります。このようなときに、どんな選択を自らがしていくのか?この選択に必要な視点として、バランスがあると思います。このバランスを自分の選択でとっていくために「頑張るな」という戒めがあるのだろうと思っています。