東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

操体における「頑張るな」の理解2

私は「頑張るな」を戒めとして、時々思い出すことで、ものごとの捉え方が多面的になったと感じています。私のことなので、みなさんに当てはまるかどうかはわかりませんが……操体を学びはじめ、初めて「頑張るな」を聞いた時は、言葉尻だけをとってしまいましたが、頑張るなとなぜ橋本先生はおっしゃったのだろうと考えているうちに、頑張るなという表現を思い出すことで、私の底力となり、いつも以上に頑張る力になってくれたり、時には休む、やめるという決断をする勇気となると知りました。

頑張るなを自分の中で咀嚼しようとする中で、物事への理解に奥行きがでてきたというのか、余裕がもてるようになったというのか、そんな感覚があります。

 

絶対に思い出さないでくださいね。と言われるとなぜか思い出したくなる心理のように、頑張るなといわれると不思議と頑張れてしまう人間の底力を橋本先生は引き出していたのかもしれないなあと想像してしまいます。

 

言葉尻ではなく、その言葉の真理にふれることは、橋本哲学にふれることであり、橋本先生の生き方にふれることだろうと思います。

人生100年時代。どんな生き方をするか、一人一人が意図的に選択していく時代。「頑張るな」に意識をとめると、今まで考えていなかったような選択肢がみえてくるかもしれませんね。