最近の臨床を振り返ってみると、力まず自然体で臨めるようになってきたように思います。
その理由も臨床の空間に入っていく前に「頑張ろう」という意識が消えたことが大きいように感じています。
そういった意識感覚になれたのも橋本敬三先生の説かれた「バルの戒め」が自分の心とからだに落とし込めてきたからです。
恐らく今までの私の「頑張る」という意識は患者のからだを通じて意識と心に伝わっていたのかもしれません。
それは患者にとっては緊張や不快に繋がってしまう可能性もある。
だからこそ私と患者とからだは「がんばらない」関係で繋がっていなければならないように思います。
その関係を結ぶものとは「きもちよさ」ではないでしょうか?
「きもちよさ」を味わうと生き方の中から「頑張る」という概念が消えてくることは確かなことです。
私達が操体の臨床で行っていることは患者の訴える症状、疾患を診ながらも「がんばらない」からだにしていってるのだと思います。
こういったこと捉え方をすると橋本敬三先生の説かれている「治すことまで関与するな」というのも頷けます。