「頑張る」という意識が働くことでからだに一番影響を与えるのは呼吸のように思います。
仕事などで無我夢中になって頑張っている時は当然ながら呼吸には意識が向けられず自然呼吸になっていますが、この時の呼吸は浅く、吸気がとても入りにくくなります。
そして後になって背中等を中心にからだ全体の筋肉の疲労をとても感じるのです。
なぜ頑張った後に疲れを感じるのかを考えていくと、からだの使い方やこころの問題など色々あると思いますが、一番問題なのはからだの内部に意識が向けられず感覚がマヒしてくることだと思います。
この状態が長く続くと頑張っていない時(休んでいる時)等でも無意識に不快なことをしてしまう恐れがあります。
こういった事態にならないようにするために私達は常に「からだにききわける」ということをしているのです。
私達は人間社会の中で生きているので当然頑張らなければならない時、少し無理をしなければならない時はあると思います。
そんな時にからだにききわければ「どこまで頑張ってよいのか」を判断することが出来るのです。
またそういう状態になった時こそ少し間を置いて、吸うことに意識をおいてみるのも良いのかもしれませんね。
こういった経験から感じることは橋本敬三先生が「頑張るな」と言った1つの理由は、からだの内部感覚に意識を向けさせることを目的として言ったのかもしれません。