東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

アイム、カミングその⑦

最終日です、よろしくおねがいします。

 

(続き)

熱がないかどうか調べるとき、体温は何度か腋窩で熱を測ります。

体温は37℃(日本では36.5℃)が現時点での世界基準体温ですよね。

 

これは、ドイツの医師カール・ブンダーリッヒ氏により、19世紀

に何万人もの体温を測定して決定しているんです。

しかし現在において、この体温は適切ではないというのですよ。

 

米スタンフォード大学の、ジュリー・パーソネット博士の医学研

究によれば、過去1970年代の一万5千人分の体温データと、2000

年代前半の15万件もの体温データを比較検討した結果があります。

 

それによると、面白いことに過去と現代にはハッキリとした有意

差が認められたそうで、その結論から言えば......。

 

人間の体温は19世紀以来、一貫して下がり続けている」事が判明。

 

博士曰く。

人間の体温を維持しているのは、腸内細菌である」 

室内の温度、微生物との接触の度合い、食物の種類など、私たちが

 生活している環境は大きく変わりました。

 これらすべてのことは、私たち人間の進化は単相型だったかも知れ

 ないですが、環境はそれを変える可能性があります。

 今回の研究が示すように、人間は生理学的に変化しています

 

これ、興味深い医学研究だと思いませんか?

ワタシは、膜を持って繋がる、脳と皮膚、そして腸内細菌叢の関わり、

このことを現代の医学と漢方医学、そして日本の医学としての学問を

すべての医療に通じる体温の秘密として、探求してみたいのです。

 

初めに形ありき。

形とはウゴキによって創られ、その形は、そのものがそのものらしく

あるように、悦ぶように、より自然であるが如く配置されています。

 

「からだ」は生命現象の現れであり「生命現象」はバランス現象です。 

 

自然だからこそ、外からは色々と入ってくるので、適材適所に仕舞い、

そして出番によってその都度、使用後は片付ける「からだの無意識」。

どこかに出かけて帰って来て、馴染みある場所へ戻ってホッとする。

 

「からだ」が「ととのう」こと。

それは、素の自分自身に還る。有難みを味わうことなのでしょう。

 

私たちの日常と、「からだ」の非日常で、バランスをはかる。

元一(もとはじめ)の暮らし自体で、整っているものなのです。

 

それが失われているからこそ、乱されやすくなっていることに 気づく

のは、とても大切なことであり、工夫も必要となってくるのです。

 

さて、こんなところで終了と致します。

一週間のお付き合い、どうもありがとうございました。 

 

また、機会があれば、直接お会いして語ることの大きさ、それだけで

「ととのう」不思議を機会を生かし、体感して欲しいと願っています。

 

 明日からは、日下実行委員の登場です!お愉しみにッ。