(続き)
散歩中のある時、あえてマスクを外し、感覚の変化を感じていた。
随分離れた場所で犬の散歩をしている方が、私を見つけて大きく
迂回して道を変えていった。
マスクは感染症対策に有効ではあっても、着用するかしないかは、
個人の自由であり矯正されるのはおかしい、と私は考えている。
しかし、とりあえずマスクを付けて散歩を再開してみる。
右をけり、左の足に着地するのは、本当にただの足なんだろうか。
足のどこから、歩いているという感覚は生まれているのだろう。
ふと、世界を自分中心にみるのではなく、自然を中心にみていた。
そんな自分に気付きつつ、左右という概念はなく、瞬間という感覚に
しかない状態を、味わう呼吸のリズムから歩きはじめていくのです。
家に帰ると自粛期間中は、COVID19における情報ばかり。
対策もそれぞれ、世界の対策もあふれんばかりに報道されていた。
このような時代、初めて人類が味わっている状態ともいえる世の中。
世界もこぞって新ウィルスを観察し、研究し、対策を練っている。
ただ、現時点で行われている世界的な政策に、どれが最も有効なのか。
不安も感じるけれど、それは今後の状況を見届けないとわかりません。
どの政策にも共通しているのは、人との接触を避け、自分が感染しない
と同時に「他の人に感染させない」このことではないでしょうか。
また 散歩していると、これに関してもふわっと前意識も浮かんでくる。
個性豊かな一人ひとりのまま、本人の自由な意思に基づいて行われる時、
この感染を抑え込める、本当の力、真の力に繋がるのではないか、と。
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