東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

空の輪に想いを重ねて⑥

(続き)

「マスクをして入店をお願いします」と書いておく入店制限。

 

公共性の高い場所でも行えるように、首長のお墨付きを出す。

全国初として神奈川県大和市で条例化して疑問視されている。

 

「大和市思いやりマスク着用条例、推奨」

これに関しては、罰則がない。とはいうものの、強制力のない

理念にとどまる程度のお願いでは何故いけなかったのだろう。

 

災害心理学、社会心理学だけでなく、最近は医療用語に用いる

こともある「正常性バイアス」は一種の自己防衛の仕組み。

 

何か起こるたびに、過敏に反応していてはすぐに疲れてしまう。

人の脳には、心の平穏を守ろうとして防衛する仕組みがある。

 

それは時として、先入観を植え付けたり偏見を持たせてしまう。

ではなぜ、人は、正常性バイアスに囚われてしまうのだろう。

 

しかし、それを考え、その理由を見事立派に説明したとしても、

それは「正常性バイアス」から解き放ち、現実的に人々を行動を

変化させることに繋がるかどうか、はなはだ疑問は残ってしまう。

 

昔からある逸話では、このようにあります。

からだに矢が刺さって弱っている人がこう言いました。

「いったいこの矢は、誰が撃ったんだ!」

「どんな奴が、一体何の目的で、なぜ私にこんなことをしたんだ!」 

それを見ていた人は、「そんなことより一刻も早く矢を抜きなさい」

そういって、速く手当てをしなければ命が危ないからと諭しました。

しかし矢が刺さったまま「誰がやったのか」とそれに囚われてしまい 

何よりも大切な、自分自身の命を落としてしまう、そんな逸話です。

 

いま、やるべきことを、やる意味を、行動にすぐさま映し出せること。

 

前述した行動経済学者の大竹文雄氏は実際に、県民の方と共同で避難

させるとき、本気でどのような呼びかけが有効なのか、調べたのです。

 

                           (続く)