東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

暮らしの中で役立てる。

おはようございます。

今回のブログ担当も今日が最終日となりました。
今回のテーマは「この時代の暮らし方・私の免疫力アップ法」でした。

一般的に免疫力を上げるヒントとして、適度な運動をする、ぐっすり眠る、バランスのとれた食事、身体を温める、よく笑う、リラックスした時間をとる、といった提案がされています。
どれも今の時代を生きる私達にとって心掛ける必要のある事柄だと思います。

しかし、もっと具体的にどうすればと良いかとなってくると、個人のライフスタイルの時間、空間はそれぞれ違うのではっきりしたことは言えなくなってくる。

特に運動に関しては、個人の生きてきたプロセスによる歪みや持病が加わる為、このやり方はこの人には適しているが、この人には危険が伴うといった事が生じてくる。
そこで、広く一般に伝えようとすれば、適度な運動という言葉の表し方となってしまうのだろう。

個を優先させた暮らしやライフスタイルからは、誰にでも出来、誰にでも有効なからだの使い方、動かし方というのはみえてこない。

その点、操体では、この地球に生きる限り、自分で責任をもって行わなければならない最小限の生命活動をつうじて、誰にでも当てはまり、最小エネルギーで最大の健康効果が期待できるよう、からだの動きの研究がされてきた。
研究テーマが壮大なるが故に、創始者、橋本敬三先生の成さんとした事を深化させつつ、操体は進化してきた。

先頃行われた操体曼荼羅では、新重心理論の発案者である三浦寛先生を中心に、重心の適正に適うからだの使い方動かし方について、深く掘り下げた議論がされた。
参加者全員が何かしらの意見や質問を出し合い、それによって直接的な理解は勿論、どう質問していいのかわからないといった事柄に関しても間接的に対応できていたと思いました。

そして、理解した事は自分自身で実践してみる。
操体は、未病医学に基づいた実践医学でもあるのですから。
暮らしの中で役立てていく事が大事だと思います。
暮らしの中での生活習慣に於いて、例えば雑巾を濯いだり、茶碗や皿を洗ったりする立ち仕事の時など、からだと向き合いながら日々応用、実践ができると思います。
今の時代は新型コロナウィルスの影響もあり、特に暮らしの居住空間を清潔に保つ事が求められます。
男であろうが女であろうが、偉かろうがそうでなかろうが、誰しも清潔に保つ行ないには参加する必要がある。
どうせやるなら、気分良く、そして自分自身がより良く変わっていけるようにしていく必要もあると思います。

そして、動きの生命活動の営みが、地球上でより良く生きる為のものへと変わっていけば、自ずと呼吸や飲食、精神活動もより良く変わっていくという性質があるのです。
「息」「食」「動」「想」と「環」はバランス現象として、同時に相関相補し合っているのですから。
このバランスが良くなる程、健康で満足して長く生きられる事につうじ、免疫バランスの向上もみられるという事なのです。

私自身もまだまだ未熟者であります。操体曼荼羅をつうじて得た気づきを基に、実践をとおして精進していきたいと思います。


一週間お付き合いいただき、ありがとうございました。
明日からは畠山裕美先生の担当となります。
来週もどうぞ御覧ください。