東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

私のズッコケ操体クロニクル~その2~

学校を卒業した後は、都内の鍼灸接骨院に就職した。

卒業するまでは、リラクゼーション系のマッサージ店でバイトをしていたのだけれど、柔道整復師の資格を持っていた同級生に誘われたのだ。

グループ内で新設院ができるから、オープニングスタッフとして働かないか、ということだった。

先が決まっていなかっただけに、この時はありがたかった。



この鍼灸接骨院には四年ほど勤めたけれど、三年が経とうとする頃、「操体法」もやっているという柔整師が入ってきた。

「操体法? あのとき見たヤツだ」、と記憶が蘇る。

そのスタッフの治療を横目で見ていると、両膝を立てさせて、膝の裏を診ている。どうやら圧痛があるらしい。

足首の所に体重をかけるように手を置き、足首を反らせるように指示して、少ししてから一気に力を抜かせる。

多分、足関節の背屈の操法をやっていたんだと思う。

「膝の裏の痛みはどうですか?」、「今は痛くないですね」、というやりとりをしていたので、

「このあとどうするんだろう?」と思っていると、そこから先は特に説明もなくマッサージをし始めた。

そのスタッフは割と初めに、それをしてからマッサージをすることが多かった。

これで効果が上がっていれば、「どうやるの?」と聞いたかもしれないけれど、正直そんなふうには見えなかった。

あまり魅力的には思えずに、この時もそれっきりになってしまった。