東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

それ、セルフケアなの?⑥

唐突ではありますが、DNAから「転写・翻訳」を経てタンパク質合成

される過程のことを「セントラルドグマ」といいます。

 

これは、すべての生物に共有する基本原理です。

ワタシ自身もこの仕組みの上で生かされていて、この地球上に住む生物

共通の祖先を持つ証になるのです。

 

分子生物学で最大の成果を言うのなら、生物は皆平等なこの事実です。

単細胞生物も多細胞生物も、複雑な機能を持っていても、全て生物共通

の基本原理に基づいている真理はここにあります。

 

多細胞生物といえど、細胞一つ一つの協調性が極めて大切であり、その

ためには情報の伝達は必須なのです。 

東洋医学ではここに経絡を相応させました。

その実態は未だ解明されなくとも、細胞間の情報伝達通路のようなもの、

として捉えれば、目に見えなくとも非常に有効な説なのです。

 

それにしても、うねうねうごくアメーバが如く、くねくねとうごく精子。

では、ミトコンドリアはどんなうごきなのか、気になりませんか。

人間の細胞内に「ミトコンドリア」がたくさん含まれています。

今は細胞内器官でも、昔は人間と関係のない独立した微生物でした。

 

もともと酸素は、物質を酸化していく毒物ですから、こうして生きて

いられるのも、生体には毒である酸素をミトコンドリアが体内にあり

エネルギーに変換しているからですよね。

 

もう一つ不思議なこと。

ワタシ自身の遺伝子の中にあるミトコンドリアの遺伝子は、もともと

母親の細胞内にあったもので、父親のミトコンドリアは、1個もない。

 

ある意味、父親よりも母親の情報を基にして生きていると言えますね。

母性愛と言う言葉はあっても、父性愛とは辞書に載っていませんから。

不思議なホントの母心を感じたいと、そう願ったりするわけです。

 

不思議といえば、「息」をしていること。

この空気という「間」こそ大自然のおっかさんではないでしょうか。

いつでもどこでも、そこかしこにあり、今も包んで守ってくれます。

 

交わる瞬間に感じる事は、その仕組みを皮膚と内臓と脳で感じること。

感覚を学ぶこと自体こそ、生涯を懸けるセルフケアになっていますね。