操体を学んできて良かったと思うことの一つが自力自療が出来ることです。
風邪や熱が出る前のからだの変化は呼吸と動きが教えてくれる。
その流れと循環が滞っていると何らかの症状が顔を出す。
それが結果的にからだの歪みとなり、その歪みを取っていくことで症状は改善されるという捉え方で昔の操体の臨床は成り立っていました。
しかしそれだけでは一時的な改善は見られても直ぐに元に戻るということが度々見られたのです。
その理由は歪みが改善されたからだという「うつわ」に患者は何を入れてよいのか分からなかったからです。
現在となってはその「うつわ」の歪みを正すことよりも、それに何を入れるのか?ということを問いかけています。
呼吸を入れ方、抜き方、そして正当なからだの使い方。
そしてその先にある「からだがききわけてくれる」こと。
それらによって自然治癒力はからだの無意識が自ずと発揮してくれるのです。