(続き)
例えば。
日本は勿論、3年以上世界中を不安に陥れている、コロナ禍。
まだ収束していなくとも、ウィルス共存方向に舵を切りました。
現時点におけるコロナワクチンは残念ながら、確実な効果ではなく、
インフルエンザウィルスのように、タミフルのような薬もありません。
それでも、普段の生活と自分の寿命を両立させて、共存するのです。
ヒトの寿命は、遺伝子的には120歳くらいだそうです。
イヌは、平均12歳で寿命になりますが、最高年齢は40歳だそうです。
ウィルスだけでなく、細菌、真菌、植物、昆虫あらゆる生命体を含め、
全ての生命体は、それぞれに寿命はありますから、変化して当然です。
(ウィルスに関しては、そもそも生き物と言えるか、異論もあります)
不思議に思われるかもしれませんが、細菌にも健康と寿命はあります。
そして、ウィルスの健康と寿命について、考えてみてもいいのですよ。
新型コロナウィルスは、生誕三年少し余りとなりました。
新型コロナワクチンの予防接種は、日本成人の努力義務とされました。
当院の接骨院患者さんは、現在、五回目の接種をされた方も多いです。
その間あらゆるワクチンで駆逐されそうになり、それでも動的に変化し、
あらゆる攻撃に耐えて生き延びるため、様々な形態を経ています。
宿主であるヒトの上気道、特に上咽頭に棲み着くまで、徐々に弱毒化し、
感染方法も飛沫感染を経て、現在はエアロゾル感染になりました。
元々の新型コロナウィルスは、飛沫感染すると言われていたのです。
それは、水分を含み5μm以上の大きさの感染体を含む粒子ですから、
しばらくすれば床に落ちるし、せいぜい1~2メートルしか飛びません。
それが現在、水分を減らすことで、より小さな感染体となり浮遊し、
大気中の粉塵や煙と合体できる、エアロゾル感染を可能としたのです。
抗生物質の乱用により、細菌の耐性が生じてくることは周知の事実。
細菌を抑えるのに、細菌も健康寿命を維持することを行っています。
有名なMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)もその一つですよね。
「健康」と「寿命」について考えてみるとき、ヒトから離れた視点で、
俯瞰して捉えてみることも大切なのではないか、そう思っています。
そうなればこそ、WHO憲章の「健康の定義」は不変では成り立たない。
「からだ」を介してのメッセージでは、そのように感じます。
(続く)