おはようございます。
はじめての操体法。
操体法は、第1分析にしても第2分析にしても「動かして診る」という事に主眼が置かれている。
この事から、操体法をこれから学びたいという人にとって、大抵はじめに思い浮かぶ疑問があると思う。
「では、動けない人はどうするんだ?」
至極真っ当な疑問だと思う。
確かに、動けない人もいる。
特にギックリ腰の急性期の人など、ウ~ウ~と唸りながら、こごまって痛みを堪えている状態の人に動けと言ったって、動けるわけがない。
これでは、動いて気持ちよさをききわけるといっても無理がある。
ましてや、このような状態の人が動きをたわめて、瞬間急速脱力など出来よう筈もない。
また、動けない人、動かしようがない人の他に、動きの感覚のききわけが困難という人もいる。
これらのケースは、動かして診るという事に主眼を置く操体法の盲点である。
しかし、この盲点は既に克服されている。
この盲点がある事を認め、第3分析である皮膚へのアプローチを体系化して、盲点を克服したのも三浦寛先生だった。
皮膚へのアプローチは、一般の人が傍から見れば、こんなことで良くなるのか?というくらいにシンプルで静的なものである。
しかし、その効果には目を見張るものがある。
この盲点克服も、橋本敬三先生のそばで長年学び、橋本先生が成そうとしていた気持ちよさに対する操体法の体系化を成してきた三浦先生だから出来たのではないかと思う。
そこには、気持ち良さという快適感覚によって、からだがどのようにバランス制御に働くか長年観察し、気持ち良さをききわけるという本人の意識介入がなくとも、からだに直接気持ちよさを問いかける方法を研究してきた三浦先生の尽力の賜物がある。