東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

はじめての操体法(4)

操体に興味をもった場合のケースを考えると
 
1.プロの治療家で、操体を学びたい
1-2. 今はプロではないが、操体の専門家になりたい
1-3. 操体の施術者になりたいが、自分の健康維持増進もしたい
1-3 家族をケアしたい
2.自分の病気を治したい
3.自分の健康維持増進のために操体を勉強したい
 
などの動機があると思います
 
1は、専門の講習に通うことです。
やはりお勧めは、操体法東京研究会です。
私は20年以上こちらのサブ講師をやっていますが、
「第二分析(快をききわける)」動診操法
「第三分析(刺激にならない皮膚へのアプローチ)
「第四分析(息診息法)
「新重心理論」
を指導しているのは、ここだけです。
 
 
「ここだけ」というと、一部の操体関係者は「操体はみんなのものだから」という人もいますが、第二分析は、橋本敬三先生の意思に従い(きもちのよさでよくなる)、5年間の時間をかけて構築したものです。
 
以前、これらを本を読んだだけで教えている人がいて(操体のプロでも何でも無い人)、その人の言い分が「操体はみんなのものだから、教えてもいいでしょう」とのことでしたが、
 
第一分析とはアプローチが異なり、プロが生業とする技術です。
結果も出せます。
 
それを「みんなのもの」というのは、あまりにも図々しいのではないでしょうか。
 
 
ちなみに、橋本先生と交流のあったドクターで「橋本敬三先生は操体を無料で教えていた。なので、操体の講習でお金をとるのはおかしい」という人がいましたが、お医者さんは、操体をやらなくてもやっていけますよね。
 
我々操体で生業を立てているものが「タダでやる」というのは、経済観念からみてもおかしいのです。
 
お医者さんは通常ならば、治療費をとりますよね。
 
 
操体のプロになるのはそんなに簡単ではありません。
時間も費用もかかります。
 
鍼灸師や柔道整復師も3年とか学校に通って勉強するんです。
それだけ勉強して国家資格を取ったプロが、操体を習いにきます。
 
もし、操体法東京研究会以外で、これら(第二分析以上)を教えている、と言ったら、それは間違いなくインチキです。
 
操体法東京研究会できちんと学んでいないか、途中で脱落しているか、破門されているかです。
 
これは何度も書いていますが、プロの、本当に効果がある手法です。
90年代にうつ病が蔓延した時期(というか、今まで隠れていたモノが浮上した)に、第一分析では対応できなかったことがありました。
 
何故か。
昔は「からだの動かし方を間違えてからだを壊した」ので「からだを動かして治せた」のです。
いわゆる第一分析は、昭和50年代に農業に従事する方のための健康読本として紹介されました。
 
最近、田植えをする人が結構いますが、写真をみると「お、この人田植え終わってから腰痛いって言ってなかった?」
と聞くと
 
「えっ、なんでわかったの?」と聞かれます。
 
田植えの時の姿勢をみればわかります。
 
このように、からだの使い方を誤って腰痛とか故障を起こしていたので、からだの使い方を修正し、楽な動き、痛くない動きを用いることによって治療やセルフケアが可能だったのです。
 
しかし、現在(田植えする人もいますが)は、環境がかなり変わっています。
誤った動きのみならず、メンタルの問題も関わっています。
 
つまり、動かして治っていたのですが、原因が「誤ったからだの使い方」の他に「メンタル」が加わったので、動かしただけでは間に合わなくなってきたのです。これが1990年代のことです。
 
その、メンタルや複雑になってきた原因にアプローチできるのが「快適感覚」。いやしとも言います。
 
第一分析が治療のみであったのならば、第二分析以上は、治療の前に癒しが入ることによって進化したのです。
 
この、癒しと治療を同時に行えるのが、第二分析以降であり、操体法東京研究会のプログラムなのです。