(つづき)
なんちゃってでもコンポストを通して土に接していると、
この空間には目にみえないものも含めて実に豊かな生き物の集まりが存在していることを感じます。
土というと無機的な物質のなかに昆虫その他の生物が潜んでいるイメージが強かったですが、もっともっとゆたかな生き物のくうかんであるように最近は感じています。
人間の想像の及ばない目にみえないつながりによって生まれている場所。
そういうくうかんに野菜の皮なんかを投入する際に、いつしか土にスコップをさす感じが自分のなかで変わってきたように感じています。
以前は、ザクッザクッと土を掘るという感じでしたが、
ここのところは、そっと接するような心持ちでスコップを使っています。
きっとコンポストの土が生き物のように感じられてきたからではないかと想像します。
そういえば、先の「うんこと死体の復権」でも土に接するシーンがありましたが、やはり何かスコップの様なものを使っていても、土に触れるように接していた姿が、印象的でした。その姿をみているだけで、その人の土および土のなかで呼吸している生きものたちに対する想いのようなものを感じました。
生き物に接するようになると、ペースがゆっくりになり、触れるような接した方になるというのは、実はとても重要な変化なのではないかと感じています。