おはようございます。
実行委員リレーブログ、今週は友松の担当となります。
どうぞ、よろしくお願い致します。
昨日は、東京都市ヶ谷にて秋季東京操体フォーラムが行われました。
ご参加の皆さま、ありがとうございました。
今回のフォーラムのテーマは、「もっと丸ごと操体法」でした。
「丸ごと」というのは、操体にふさわしい言葉だと思います。
操体の臨床応用である操体法には、局所的な改善、部分的な「症状、疾患を治す」という発想はない。
その人丸ごとを健康にしていくという発想。
その人が、健康を取り戻していく過程に於いて、今のバランス状態として現れている症状、疾患も治まりがついてくる。
より全体的な調和を目指して。
操体の創始者、橋本敬三先生は医師であった。
しかし、医師でありながらも著書のなかで以下の様な文章を書いている。
今日、全世界マスコミに発表される人類の認識には誤解と欠陥がある。
「病気}を治したいと思っている。
そして、局所的な改善を高々と誇っている。
われわれが病気と称しているのは生命現象のアンバランスの一症候にすぎない。
人間の肉体的精神的苦痛を「病」と思い込んでいる。
生命現象には苦痛はなくともよいように、自然は設計されているのだ。
苦痛そのものはサインにすぎない。警戒警報なのである。
生命現象の生活の営みそのものに何らかのアヤマチがあること知らせているだけのことであり、「病気」は大自然の責任ではなく、人間自身の生活に誤りのあることを教える恩恵的サインなのである。
創始者が、こう書いて50年以上経った今日でも、一般的にはなかなか解ってもらえずにいると思える。
しかし、創始者は自分の保身など鑑みず、人々に植え付けられた誤解を正そうとしていたのだと思う。