ことばは光のようなもの
ことばは風のようなもの
ことばは雨のようなもの
昨日のブログの続きになりますが、自然の奏でる音の世界に重なるような人間の「声」のことを想う時、
あぁそういえば自分は「ホーメイ」という歌唱法に惹かれてきたなということをもう一度感じ直しました。
ホーメイはロシア連邦のトゥバ共和国という自然豊かな場所で、今もなお歌い継がれている伝統的な歌唱法です。実に豊かな倍音を響かせる音の世界であり、またその特徴のひとつに、小川のせせらぎなど自然を模倣した表現が根底にあることが挙げられます。
その歌を聴いていると、何故かとても懐かしい感じがしてきて、光に包まれているような、また風が頬をかすめていくような、そしてとても透明になっていくような、そんな音の可能性を感じます。何かをからだで受け取っているようなきもちになります。
ホーメイジ(ホーメイを歌う歌手のこと)それぞれが紡ぐ独自の音世界、その表現の幅広さと奥行の深さに人間の声ってこんなにも可能性があるんだ、という気持ちになります。
それと同時に、人間の声が解放されているのを感じます。
自然の流れがあり、その流れのなかで呼吸が自ずと通り、空間に解放されている人間の声の世界。
自然の奏でる音の世界に重なるような人間の「声」って何だろう。
そういう問いを抱くなかで、ホーメイがまた味わい深いものに感じられてきます。
今年の夏はちょうど、なかなか来日する機会のない素晴らしいホーメイグループ「HUUN-HUUR-TU(フンフルトゥ)」が日本を訪問する予定がありますので、もしご興味あれば是非、直接彼らの音の世界を感じてみてください。
以下に東京公演のリンクを貼っておきます。