暗記した知識に頼って闇雲に治療しても今一つ。
たま~のまぐれ当たりはあるにせよ、まぐれはまぐれ。
「陰陽」の理論の面白さには気づいたのにそれが
治療に活かされない。
「何故だ?何故なんだ?」
「はい、それは完全に『診断』が抜け落ちているからですよ。」
そうなんです。理論を分かっているっていうのは大前提なんですが
それを的確に治療に応用するためには目の前の「からだ」が
どんな状態になっているのか把握するための「診断」が必要なんです。
「そんなの当たり前じゃん」と思うなかれ、この「診断」が抜け落ちて
いるケースがけっこうあります。専門学校を出ていてもですよ。
「『望・聞・問・切』あっ、教科書に出てたっ!」って
「おいっ!」と総ツッコみが飛んできそうですが、実際に
その人の表情や所作を見たり、声を聴いたり、臭いを嗅いだり、
現病歴や既往歴、生活習慣を聞き出したり、実際に触れて緊張部位や
力のない感じを確認してっていうのは現場でなければなかなか体得でき
ない。まあ、自分の場合は完全にそうでした。
周りの治療の上手な先生の「診断」を目の当たりにして
「なんで、そんなことがわかるの?」と思うこともしばしば。
とまどいながらも、そんなこんなで頭の中の「陰陽」の理論が
現実の目の前の「からだ」に重なっていくと、少しずつ証立て(診立て)
が出来るようになっていきました(この間結構長いです(笑))。
そうするとまた次の課題がやってきます。
「陰陽」、「虚実」、「寒熱」、「表裏」といった区別の仕方や、どの
「臓腑」に問題があるのかといったことは体表への現れ方や質問の
受け答えなどである程度パターン化されているのですが、そのパターン
に当てはまらない場合や、辻褄が合わない場合はどうしたらいいの?
ということでした。
2015年冬季東京操体フォーラム 12月5日(土)6日(日)二日間開催決定
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