丸暗記勉強法で試験は乗り越えましたが
実際に現場でクライアントの「からだ」を診て
「ふむふむ、陰陽五行論からすると」なんて
弁証論治に至るのはまだまだ先の話。
バラバラだった暗記項目を理論の中でつなぎ合わせて
なおかつ、理論を実際に使える状態にもっていく為には
やはり実地経験が必要でした。(なんでもそうですね)
時間をかけて単語が理論の中で繋がってくると
少しずつ「陰陽」に対して面白みを感じるようになってきました。
「『陰陽』ってそれぞれの枠に事物をおさめて終わりに
するんじゃなくてそれが絶え間なく変化するのか」とか、
「人の『からだ』も陽的なはたらきが強まる時間帯があれば陰的な
はたらきが強まる時間帯もあるのか」とか、
「陽が強くなって陽に傾くケースがあれば、陰が弱まって相対的に
陽に傾くケースもあるのか」とかとか。
「陰陽」の対立、依存、消長、転化のはたらきが繋がってくると
なんとなく「東洋思想では人も自然界も含めた世の中の出来事は
『陰陽』のはたらきによるものなのね」とイメージ出来るように
なってきました。
しかし、それがイメージ出来てきても「治療の際にどのように活かせば
よいのか」が今一つで結局「取りあえず、暗記したツボ(経穴)に鍼や
お灸をしよう」とか「『陰陽』は置いておいて凝っているところを取穴
しよう」といった具合に臨床がスタート。
いくら三年間学校に通っていても丸暗記の勉強じゃ、多少人の
「からだ」に触れることは出来ても(一応、筋骨格の知識は頭に
入っているので)、目の前の「からだ」が「陰」に傾いているのか、
「陽」に傾いているのか、はたまた相対的に見て「陰陽」のバランスが
どんなふうになっているのかまでは分かりません。
いきあたりばったりの治療に「こりゃいかん」と痛感していました。
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