「操体は面白いぞ。一生たのしめるからな」
というのは、実感しています。
私も人生の半分以上は操体に関わっていますが、面白いのでやめられないんです。
どんなところが面白いのか。
臨床と生活にいかす、の両方から改めてご紹介したいと思います。
操体を学んでいる人達をみていると
①「自分自身が健康で元気に過ごしたいので、操体を学びたい」
②「自分の職業として操体を身につけ、いかしたい」
というように、「自分のケア」と「他者へのケア」にわけることができます。
①は勿論セルフケアができるようになります。
②は、他者は勿論、自分もケアできるようになります。
②は
2-1 楽か辛いか動きを比較対照して、楽な方に動かして瞬間急速脱力に導く(第一分析)
2-1’ 圧痛点や楽な動きを利用して、脱力の方法は「抜きたくなったら」「抜きたいように」(D1')
2-2 一つ一つの動きに快適感覚の有無をききわけ、快適感覚を味わう(第二分析)
2-3 皮膚への刺激にならない接触を用い、快適感覚、それ以上の治癒につながる感覚を味わう(第三分析)
2-4 呼吸を用いた診断分析法(第四分析)
2-5 新しい理論を用いた操体法
2-6 足趾の操法(快適感覚を外部から積極的に与えるもの)
もっとあるのですが、これくらいあります。
世の中で知られているのが、2-1です。
ただし、私はこのブログでも何度も書いていますが、2-1と2-2を混同している方が非常に多いのです。
ききわけるもの(診断に用いるもの)が「運動分析:と「感覚分析」なので、問いかけも違ってくるのは当たり前なのですが。
我々から見ると「こっちの痛いのと、こっちの痛くない方、どっちがきもちいいですか?」みたいな問いかけをしているのです。
そこのあなた!
今の問いかけをみて、違和感を感じませんでしたか?
感じたあなたは凄い。
感じなかったあなたは、これから知ってくれれば全く問題はありません。
「どっちが痛くて、どっちが痛くないか」と動かして診ているのに、「どっちがきもちいい?」と聞いてるんですよ。
これ、変ですよね。
しつこいですけど、試してみてください。
あなたは寝違えて首が痛いです。
右に回すと「あたたた」となりますが、左は取り敢えずは痛くありません。
そ こ で
怪しい治療家が登場し
「首が痛いんですね。それでは、首を右に回してみて、それから左にまわしてみて、どちらが痛くないですか?」
「で、どちらがきもちいいですか」
と聞いているのと同じです。
痛くない、は、きもちいい、ではないですよね。
これ、未だに多くの人が「痛くない方はきもちいい」という、感覚的・言語的な勘違いをしているのです。
自分でやってみればわかるんですが(どちらが楽か辛いかは簡単にわかりますが、どちらがきもちいいか、と聞かれると
「わからない」となります。
これが「操体って『きもちいい』って言われるけどよくわかんない」と言われることがある由縁です。
きもちよくない(痛くないこと)のに、きもちいい?と聞かれても「はあ?」ってなりますよね。