東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

島津先生その2

島津先生のもとに、何度かお邪魔してお話を聞かせて頂くようになると。
僕に悩みが大きな悩みがやって来ます。
武術の師匠にこの事を言わなければならない。
そうなんです、許可を頂かない訳にはいかないのです。
お二人に失礼になってしまう。
そうやって悩みながら、やっぱり実はそれ程悩んでない。(笑)
ある日の朝。
どうにも出来ないような衝動が来たんです。
その日は武術の鍛錬の日で。
何があっても今日、島津先生の事をお話しなければいけない。
不思議な衝動が身体中に来たんです。
それで、道場に行ってすぐにお話して。
不思議な程、簡単に許可を頂きました。
それは始めからそう決まってたんじゃないのか。
そう感じる不思議な時間でした。
鍛錬が終って、先生に電話します。
先生は喜んでくださりました。
それで、実は入院してるとの事。
不思議な時間、感覚に僕は包まれて。
すぐにお見舞いに行きました。
先生は思いのほか元気そうで。
点滴を付けたまま、病室を抜け出して。
僕は始めてお会いした時のように。
先生の前で、技をやります。
病院の中でそこだけが、違った空間。
そのうちに先生は点滴の付いてない方の腕を出して。
突いてきなさい。
そう言って、僕は恐る恐る突きます。
なにしろ病院の中ですから。
それでぱっと返されます。
段々力が入ってきます。
それは現実の世界なのに現実じゃないみたいな感覚で。
まるで漫画や映画の中にいるみたいです。
不思議な用意して、あったような道。
僕はその中で幸せを感じて、感謝の気持ちで進もうと思います。
武術と手技療法はもともと一緒。
そして武術は格闘技とは全く違う。
武術を受け継ぐには、天才でなければ無理。
天才とは人と違った物の見方が出来る人なのかもしれない。
だから普通に学んでも、なかなか理解は出来ない。
だから師匠が2人なのかな。
同じ事でも、2人の師匠から別の伝え方をして頂くことで何とか理解出来る。
そして、学び方、感じ方を自分自身で整理整頓して
普通の方々に伝える。
そんな仕事って面白くて、気持ち良い。
武術の術って本当に魔法の術なんです。
医術も同じなんでしょうね。
そんな気がするんです。
武術は根幹は全く同じ。
そして、臨床もきっと同じ。
同じところから来てるんだから。
臨床の師匠にも僕は恵まれてる。
道が僕を待ってる気がするんです。


平直行