島津先生のもとに、何度かお邪魔してお話を聞かせて頂くようになると。
僕に悩みが大きな悩みがやって来ます。
武術の師匠にこの事を言わなければならない。
そうなんです、許可を頂かない訳にはいかないのです。
お二人に失礼になってしまう。
そうやって悩みながら、やっぱり実はそれ程悩んでない。(笑)
ある日の朝。
どうにも出来ないような衝動が来たんです。
その日は武術の鍛錬の日で。
何があっても今日、島津先生の事をお話しなければいけない。
不思議な衝動が身体中に来たんです。
それで、道場に行ってすぐにお話して。
不思議な程、簡単に許可を頂きました。
それは始めからそう決まってたんじゃないのか。
そう感じる不思議な時間でした。
鍛錬が終って、先生に電話します。
先生は喜んでくださりました。
それで、実は入院してるとの事。
不思議な時間、感覚に僕は包まれて。
すぐにお見舞いに行きました。
先生は思いのほか元気そうで。
点滴を付けたまま、病室を抜け出して。
僕は始めてお会いした時のように。
先生の前で、技をやります。
病院の中でそこだけが、違った空間。
そのうちに先生は点滴の付いてない方の腕を出して。
突いてきなさい。
そう言って、僕は恐る恐る突きます。
なにしろ病院の中ですから。
それでぱっと返されます。
段々力が入ってきます。
それは現実の世界なのに現実じゃないみたいな感覚で。
まるで漫画や映画の中にいるみたいです。
不思議な用意して、あったような道。
僕はその中で幸せを感じて、感謝の気持ちで進もうと思います。
武術と手技療法はもともと一緒。
そして武術は格闘技とは全く違う。
武術を受け継ぐには、天才でなければ無理。
天才とは人と違った物の見方が出来る人なのかもしれない。
だから普通に学んでも、なかなか理解は出来ない。
だから師匠が2人なのかな。
同じ事でも、2人の師匠から別の伝え方をして頂くことで何とか理解出来る。
そして、学び方、感じ方を自分自身で整理整頓して
普通の方々に伝える。
そんな仕事って面白くて、気持ち良い。
武術の術って本当に魔法の術なんです。
医術も同じなんでしょうね。
そんな気がするんです。
武術は根幹は全く同じ。
そして、臨床もきっと同じ。
同じところから来てるんだから。
臨床の師匠にも僕は恵まれてる。
道が僕を待ってる気がするんです。