東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

氣 2日目

太氣拳を学ぶ際には、氣という物を徹底的に学びます。
大陸の氣とは、日本で考えられる物とは少し違うように僕は感じます。
現代の中国の大学病院で、正式な治療法として用いられる氣。
あやふやな物では、中国というお国柄では通用しません。
武術の氣とは、実際には極めて具体的な物だと思います。
よく日本でやっている氣の鍛錬。
掌を重ねてボールをイメージして動かす。
あくまでもイメージの上で動かす。
そのような鍛錬は、武術にはありません。
初心者にそのような事を言葉で伝える事はありますが、あくまでも始めにやるだけです。
ただイメージしても何も起きません。
武術の氣とは、極めて具体的なものです。
武術で氣を動かすとは、イメージでなく、本当に動きます。
皮膚の下の筋肉が、身体を動かさないで動く。
何層にもなって皮膚の下の筋肉が動く。
これが僕の知っている大陸の氣です。
動かした気になっても、何も起こりません。
皮膚の下が単独で動けば、身体は変わります。
その気になれば動く、日本語にあります。
その気になっても動かなければ、それは偽物の氣でしかありません。
身体を動かさないで動くその動きは
操体を学んだ僕には、操体をやった時に感じる、心地良さと共通する物があります。