東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

生命エネルギーのインプット

国民の祝日である海の日を含んだ三連休、如何お過ごしでしたか?

ワタシですか?ハイその通りです。濃密な時空を超えたタイムトラベラーとして
操体マンダラ 三浦寛 Live ONLY-ONE 46th Anniversary』に参加しましたヨ。

呼応して朝早くから準備し、千駄ヶ谷でお会いした皆様、ありがとうございます。
まさに、操体歴46年に至る、三浦寛先生の悠久の歴史を肌で感じることになりましたネ。
このオンリーワンライブにおいての「想」、三浦先生は「操体」を、そして橋本敬三先生についてわかりやすく語ってくれたのです。

開催にあたり、生身の橋本敬三先生を知らない私たちに「操体」を伝えていく為には、
どうしたら自分自身、愉しんで「操体」語ることができるか、考えて準備を重ねたそうです。
「60年先のことをやっているんだから、今理解されなくても仕方ない」と言われた先生の後ろ姿を感じました。
残念ながら参加できずにいた皆様に朗報です。第二回「操体マンダラ」は来年も千駄ヶ谷での開催ですヨ。
(その前に「秋季東京操体フォーラム」まで、またお会いしましょうネ)

さて、本日もブログテーマに流れ、重なっていくように繋げてみます(語調をチェ〜ンジ)

『生体の歪みを正す』の25頁には、「地域、季節の弁証法的考察(身土不二)を忘れてはならない」とある。
確かに今の世の中、戦前戦中とは異なり物質的に豊かとなったので、季節を問わず野菜の種類も、一年中さほど変わらない。
むしろ、いつでも何でもスーパーに行けば売っているので、子供に教えるには困ることも多い。
一例を挙げれば、いわゆる”旬”がわかりにくい。
今も旬でないと美味しくないのは、”果物”くらい。
品種改良も進んで以前とは食感も味わいも変化していて、いわゆる昔の野菜を懐かしむ人生の先輩達も多い。
特に果物に関しては需要の変化だろうか。時代の要求と嗜好の変化により、酸味が敬遠されるため、甘さの追求された果物が並ぶ。

そう言えば雁屋哲氏の『美味しんぼ』では、昔食べて忘れられない”アップルパイ”の味わいを記憶を探し求める御仁がいた。
リンゴの品種改良により、甘いだけで酸味のなくなっているリンゴでは、熱々のサックサクしたアップルパイの本来の味わい、
甘さの中に効いたの鼻に抜ける酸味、”紅玉”という昔からあるリンゴでなければ表現しにくいという作品である。

ワタシ出身地静岡市にある「久能山の石垣イチゴ」も、小さい頃なら”女峰”だったが、いまや酸っぱさを消し甘みを追究した”章姫””紅ほっぺ”となった。
しかし「からだの要求」は覚えているのだ。酸味のうまみもあるんだヨと、それを「原始感覚」は忘れられないのだ。
味覚も感覚であり、これを喩えるなら比較対称して「楽」を通しているのと似ているような気がする・・・。
味わいたいという要求感覚、それはどうしても!という感覚に近いのならば、やはり”一極微”(いちごくみ)に行きつく。(イチゴだけに)
※”一極微”とは、からだの動きを八つに分類して、比較対称せず、一つ一つのうごきに快感覚をききわける「第二分析」での操体用語の一つ(元々は道元禅師の言葉)

さて、もう一つ。ワタシがこの”地域の弁証的考察”で思いだしたのは、”瓜”である。
勿論、”瓜”云々なんて橋本敬三先生は書いていないけれど、祖母から戦後の供給で多かったのは”南瓜”だったとも聞いた。
この瓜、面白いことに西の瓜と書いてスイカ。南の瓜と書いてカボチャ。東の瓜と書いてトウガン(=冬瓜)らしい。
調べてみたら実は、スイカとカボチャは西洋由来の野菜らしく、安土桃山時代から江戸時代にかけて広まったのである。
そういえば私の祖母は瓜の煮物をつくるのが本当に上手だった。鍋に入れる出汁の風味を生かし、それを柔らかく包み込んで丸くする味わいだった。
まるで飾りっ気もないけれど、シンプルで瓜の滋味を覚えている。そう!ワタシの目指している操体の臨床のように。

・・・さて、話がそれほど脱線しないうちに戻しておこう。
さらに『生体の歪みを正す』の237頁9行目に「食物とその摂り方」とある。

「(〜前略〜)聖書には神様は人間も動物と同様、初めは青草を食料として与えたと記してある。
ノアの洪水の後になってからは、動物を 捕って食うことも許さざるを得なかったようである。
仏教では殺生を禁じている。逃げるものを捕らえて食うということは、考えてみて気持ちのいいものではない、と人類は思う域にまで進化してきているものと思う。
バイブルの青草というのは植物食の葉緑素のことだと思う。(〜後略〜)」

青草、これは植物の葉緑素のこと。この働きは無縁ではいられないのである。
それは、○○につながってくるから。この事に関しては明日のブログにて考察してみたい。

それでは皆様、ごきげんよう!ありがとうございます。
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怖じずに生ける証を!間にあうから、自然は受け入れてくれる