彼女は一人っ子でお父さまは亡くなられ小柄なお母さまと二人暮らし。30才で発病し16年、ほとんどベッドの生活、自力で動けません。残っている機能はすばらしい頭と右半身。結婚をしたいと思ったことはないそうです。彼女の楽しみは音楽会と絵画の鑑賞に出かけること、必ずお母さまがお供なさいます。
私は彼女に魅了されてしまいました。オペラ歌手のような美しい声、ユーモアあふれるお話ぶり、暗さがみじんもない、じわ〜っとにじみ出る明るさ、いやみが全然感じられません。当然と思いますがお母さまは行く末を案じておられます。
鵜原 増満