それから2ヶ月ほど、ばあちゃんからの連絡はなかったのですが
ある時にひょこり来院されました。
「あん時に揉んでもらってから、腰の痛てぇのがとれちまっただよ」
「ええー!よかったねぇ(揉んだわけじゃないんだけどなー・・・)」
「まだちっとは痛てぇけど、何するにもうんと楽になったヨ」
「金には代えられねぇなー。○千円の価値があらぁ、ゲヘヘ」
ばあちゃんニコニコです。
そして、「この足のむくんでんのも治るかぇ」と聞いてきました。
「治るかどうかはわかんないけど、ダメなんてことはないと思うヨ」
「あんまり痛てぇことはしないで、気持ちいいことしてやるとイイんだヨ」
「そうかぇ、じゃ揉んでもらいにくんかな」
「じゃそうしましょうかー(揉むわけじゃないんだけどなー・・・)」
それからばあちゃんは週1回のペースで来院することになったのです。
次の週の日、ばあちゃんはお皿いっぱいのイカを持ってきてくれました。
(イカばあちゃんの命名はここからきたのでした)
「圧力鍋でやったからやっこいぞ。美味くねぇもんは持ってこねえヨ、ゲヘヘ」
「痛てぇとこ揉んでもらって、台所に立つのも楽なんだヨ。まったくありがてぇことだ」
そういえば、ばあちゃんは「ありがてぇ」という言葉をよく言われます。
90過ぎて達者でいられる秘訣を何となく教えてもらっているような気がします。
つづく
8月28、29日は大徳寺玉林院にて「東京操体フォーラム in 京都」開催
9月18、19日スペイン、マドリードにて「操体フォーラム in マドリード」開催