東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

会えて、よかった。ありがとう。

操体法を皆さんに知って頂きたいの』

操体法を全く知らない人に私の名刺を渡す場合はね・・・貴方勉強不足ヨっていいたいんだけど、
操体法って整体、それとも体操みたいなものなのかしら?って言われることもあるのよ。
確かに字面だけでいえば、そんな印象を持ってしまうかもしれないわね。

操体法を学んでいく魅力っていうのは、
それはまず、橋本敬三先生の魅力とも言えるかもしれない。

正解を言えばね。操体法の創始者、橋本敬三先生も実際のところ、
「正体術」という治療法の手ほどきを受けてしばらく、操体法という名前すらない頃もあったの。
その頃は、「逆モーション療法」とか「カックン療法」とか言われていたときもあるらしいわね。

そのあと、橋本敬三先生がNHKに出演する際、紹介する名前をつけて欲しいと言われ、
仕方なく?操体法と名前を付けたらしいというの。
なんだかとっても、橋本先生らしいでしょう。このエピソードも私大好きなのよね。

そうそう、初期の治療として応用していた正体術っていうのはね。
簡単に言えば、身体の歪みを見てその歪んだことで発症している状況に合わせた楽の極限で、
力を入れて息を吐いて、一気にスットンと重力に任せて矯正されるという治療法なのよ。

でもねェスゴイのは・・・橋本敬三先生は、そこに橋本哲学を取り入れて未病医学に発展させているの。
そして、TVやラジオで有名になった後、仙台の温古堂に患者で来る人、お客さんにね、

「こんな簡単な原理になってんだから、ウソかホントかやってみなさいヨ」
「あのね、身体はねェ、罰当てたくて当ているんじゃないのよ、親心(母心)なんですヨ」

と始終本気で、般若身経(=身体のつかいかた)の解説をしているの。
あら知らないの?もし知らなかったら参考に、DVD記録映像をご覧になって当時の雰囲気を感じるのもいいわね。

そういえば本当に偉い人って、いくつになっても謙虚で子供に優しいでしょう。
その記録映像にも、子供と操体法をお母さんと一緒に指導しているシーンがあるわね。
本当に憎いくらい素敵なのよ。私、いつ見てもシビレちゃう。

しかも、晩年に至って自らの著書の間違いさえ指摘しているのよ。

「きもちのよさを聞きわければいいんだ」
「回数も、たわめの間もすべて、気持ちの良さでいい」
「気持ちよさで治るんだからな」
自然治癒力っていうのは気持ちがいいってことなんだ」

この事実って、親しいお弟子さんの前でたびたび発言していたんだから、
知っている人は、知っているはず・・・なのよね。
ただ、それを大切に受け継いだお弟子さんは、相当に苦労して学んでいるわよ。

だからこそ、親しいお弟子さんには本気で励ましていたんだと思うの。

「よくもマァ、こんなに難しいことに、おまえ達クビ突っ込んできたナ〜ありがとう、ありがとう」
「でもネ、こんなに面白いことはないヨ、一生楽しめるんだから、コツコツ学びなさいヨ」
「真理に適うことが自然法則なんだから、学べば学んだだけご褒美はもらえるんだヨ」

橋本先生の語録って、一つ一つが本当に味わえる言葉なのよね。
私みたいに自分が大好きで、励まされるのが大好きな人間にはたまらない人間賛歌なの。

それも、シンプルに真理に適った生き方を教えてくれているんだから、橋本哲学は信仰になるのよ。
ただし、信仰にすれば何でもいい訳じゃないわ。

結局、自分の生き方にどれだけ自分が関わっているかなのよ。

ホント真理って、比較することの性相を超えているの。

あら!いまさら気付いちゃったけど、なんでオネエ言葉になっていたのかしら?
まあいいわ、気持ちよかったからイイにして頂戴ネ。

今日はこんなところで・・・ありがとうございました。