東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

今日8月10日は大久保利通の誕生した日です。
幕末から明治初期にかけて活躍した鹿児島の偉人ですが、地元での人気はいまいちなのか、鹿児島市内にある銅像も心なしかあまり目立たない場所に建てられています。
結果的に西南戦争で西郷と対立し、西郷を死に追いやることになったのが原因だと言われています。
大久保は西郷の生家の近い加治屋町で生まれ、西郷とは兄弟のように育ちました。
島津久光の時代に頭角を表し、倒幕へ進むことになります。
このあたりは散々ドラマなどでも取り上げられているので有名ですが、個人的には大河ドラマの「翔ぶがごとく」などおすすめです。DVDで久々にみると熱かったです。
政治家としては冷徹と言われるほどでしたが、版籍奉還・廃藩置県・東京遷都、新政府への反抗勢力の一掃などを強い意志で推し進め、日本の近代化の礎を築きました。
岩倉使節団として直接欧米に赴き、日本との差を見て来た大久保にとって、征韓論を唱える西郷と相容れなくなるのは自然な流れであったのでしょう。
西南戦争後の明治11年、「国家の財産を私物化した奸賊であるために成敗した」として、不満士族に暗殺されます。
死後の財産整理でわかったのは、私物化どころか、予算のつかなかった公共事業に私財を投じ多額の借金しかなかったとのこと。
襲撃された時、生前の西郷から送られた手紙を持っていたとの証言には切なくなりますね。

大久保の銅像は鹿児島中央駅から天文館へ向かう甲突川沿いにあります。