東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

おねしょのさきちゃん2

おねしょのさきちゃん2
                 今 昭宏


今度は、さきちゃんにひとりでもできる操法を覚えてもらうことに
しました。


うつ伏せで膝を伸ばした状態で片足ずつ脚を天井の方に上げてみて
上げやすい方を上げる操法です。
左右で比べてみてもらうとさきちゃんは、右脚が上げやすいといいました。


「上げにくいほうは上げなくていいから、上げやすい方を上げると
いいんだよ」


「こっちでいいの?」


「そうそう右脚を気持ちいいなーっていう所まで上げてー、
やめたくなったらやめればいいからねー、いい気持ちだなーって
所まででいいんだよ。がんばらなくてもいいからね。」
私はそばでへらへら言うだけ。


さきちゃんは右脚を上げて首もそらして気持ちよさそうです。
完全に遊んでいるだけのさきちゃん。
でもお母さんはまじめに見ていました。


10秒程したらさきちゃんは脚をゆっくりおろしました。
「はいひと休みしてー」


「もっとやってみたい?」


「うん!」


「じゃあもう一回やってみよう」


ひゅーっと右脚を上げるさきちゃん。


「いい気持ちだなーって味わってよー」
「やめたくなったらやめてよー」


さきちゃんは15秒位脚を上げて、ゆっくりおろしました。


「はいひと休みー」
今度はさっき上げにくかった左脚を上げてみようか」


ひひゅーっ。脚がさっきより高く上がります。
「おおっ!」とびっくりするお母さん。


「さっきより上げやすいかな?」
「うん!」とニコニコびっくりのさきちゃん。


「家でもこんな風にやってみるといいよ」


「こっちは何回すればいいの?」と、さきちゃん。


「好きなだけやっていいんだけど、いい気持ちがなくなったら
やめればいいよ」
「上げにくい方をがんばって上げるようにしないで、
上げやすい方を上げると、上げにくかった方が良くなる
んだよ。おもしろいでしょう」


「うん」


「どっちもすいすい楽に上がればそれでいいんだよ」


「わかったぁ!」


「それじゃあもうひとつあるんだけどどうするかな?」
「もうやめようか?」


「やるやるぅー!」


「よーし、とくべつだぞー」


「じゃあ今度は仰向けになってみようかぁ」


くるりっ。
やる気まんまんのさきちゃん。


「膝を立ててー、お尻をひゅーっとお空の方に上げてみようか」
ひゅーっと軽々上がるお尻。
少しして「はいおろしてー」


「これはどんなきもちかなー、いいかなー、よくないかなー?」


「いいきもちー!」


「じゃあやってみよう」
「いい気持ちに上げてー、やめたくなったらやめるー」


10秒位上げてゆっくりと心地よさそうにおろすさきちゃん。


うまいなーとおもったのですが、ここであまりほめるとその気に
なってやりたくないのに「やるー!」とかいい出しそうなので
ほめない私。


「もっとやってみたいかな?」


「うん」


「じゃあやってみよう」
「脚とか背中とかぜーんぶいい気持ちになるようにお尻を上げるんだよー」
「おとしたくなったらおとしてー」


10秒程でゆっくりとおろすさきちゃん。


「どうだったかな、いい気持ちだったかな?」


「うん」


「さあ、もっとやってみたいかな?」


「もうやってみたくない」


「よーしそういうときはもうおしまいでーす」


すごく上手だから家でも時々やってみなよ。


「うん」


すると突然「このベットいいなー、ほしいなー」とベットをさする
さきちゃん。


「もっていってもいいけど車に入らないんじゃないかな?」と私。


「ほしいなー」
と完全に治療用のベットだとは思っていないさきちゃん。
きっと心地よかったんでしょうね。


ここで「そろそろ帰るよ」と、お母さんの強いひとこと。


一瞬にしてさきちゃんの気持ちはお帰りモードに。
さすがかあちゃん。


帰り支度をしながら今度は「公園に行きたいなー!」とさきちゃん。


「ここから100メートル位の所にあるから帰りに寄って遊んで
いったらいいや」と地図を書いて教える私。


二人は車で公園の方に曲がって行きました。


おわり
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


読者のみなさん一週間ありがとうございました。


来週は、みなさんお待ちかね佐伯さんの登場です。
とても楽しみです。




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