東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

”公人”として生きる意味とは・・忘己利他・・

わたし自身の心と共に、臨床も変化し続けております。
ブログ担当日最後にも、正直な気持ちを書かせて頂いて宜しいでしょうか?

以前からよく患者さんに聞かれます。
「OO痛なんですけど、OO治療で効果ありますか?」
「病院でOO病って言われたですけど、OO治療で治りますか?」
「どうせOOだからあきらめているけど、少しは良くなるんですか?」

またこんな質問?もあります。
「以前OO治療をやってもらったけど、私にはOO治療って効かなかったのよ」
「私のOO病には、OO治療とOO治療ってどっちが良いのかしら?」

そうかと言えばこんなお話も聞きます。
「OOってOOに効いて良いらしいですね、私もやってみようかな」
「あの先生にかかれば、すぐにOOを治してくれるから上手なのよ」
「OO治療で治してもらったOO痛は、前回すぐに治ったからまたやって下さいよ」
「今週のOO日までに間に合うように、OOを治してくれますか」

このようなお話しを聞くたびに、やりきれない気持ちが大きくなります。
どうしても自分自身に葛藤がありました。

この問いかけにどう答えていくのか?
自分の欲を通したくなってしまう自分がいるのです。
答えれば答えるほど、自分自身の本来やりたいことと離れていくのです。

臨床とは己との対峙にあるのではないだろうか・・・。

欲と無我の境は一体どこにあるのだろう?
からだの要求と効果は必ず両立できるはずなのに・・・こんなはずじゃないのに・・・。

それに対しての答えを追求する日々がありました。
感謝してもらっているのに、気づいたらどこかをすり減らす日々になっているのです。

「病気の目的が見えなければ、それを治しても意味がないことがある」
                  =クリストファームーン=

増永静人先生の言葉に、

「(指圧の効果は)する人がどれだけ無我になれるかにかかっている。
私たちは指圧をすることで、自分が無我の境地を得る修行をしている。
指圧をすること=無意識の領域に働きかけるのだから、する人も我を捨てる。
病気が治るのは、病人の我が無くなって、
身体に任せる、自然治癒力を信頼するようになるからだ」
とあります。

野口晴哉先生の言葉に、

「自らが健康の原理に生きてハツラツとしていれば、相手は自ら従ってくる。
口先、手先の技術で 人を導くつもりのうちは、
ただ独り気張っているだけで終わるものである。」
とあります。

橋本敬三先生の言葉に、
操体で治るからネ ただ急がないでネ
一ぺんでは治らないけれど 治る理由があるのだからネ
信じてやること まあやってみなさい 
ただ力んでやっては 駄目だよ」


ありがたい先人の教えに共通していること。
「治療なんか下の下だ」という信念があります。

そうなんですよね!、山の登り方が一つではないように、
てっぺんから見れば、それほど大きな差はないのでしょう。

一体どのようなルートを取れば、僕が僕らしくいられるのか?
それは、自分がやっていることを好きになること。
やりたいことをやっていること。
やらなければならないものを好きになること。

答えはいつも自分自身への問いかけにあったのです。

もう少し温故知新を学ばせて頂きながら、コツコツ歩んでいきます。
いつもどこかで、いつも見ていてくれるのです。
最近の習慣にしていますが、天に感謝の気持ちを捧げてから自宅へと帰ります。
ありがとうございます。お陰様で、自分らしくユックリ歩んでいますヨ・・と。

まだまだ道半ば、食に関しても、動に関しても、自然法則を学び続けたい!
あなたと共に、僕が、ここに在る理由を知りたいから・・・。

その中の一つ、”食”についてチョットだけ・・・、
動物はみんな知っているのに、人間だけが忘れている事がある。
本来あるべき自然な姿、野生動物から学ぶべき点は、とても多いのです。

飼われている動物は、人間にとって魅力的な特徴(色・形・気質など)を選んで繁殖させられてきた。
自らが健康を維持する為に必要な能力、ここに注意を払われることはなかったように思う。

ペットや家畜は、人間と共にライフスタイルを共にした結果、
産業社会が生み出した、大量生産・加工された食品によって与えられた餌を食べている。

果たしてアレルギーや肥満に始まる動物にも生じている病気が、
一体何を失っているのか?という問いに答えていく必要があるのではないだろうか。

利益は生みませんが、なにが本物なのか、を知る。
それこそ現代における、重要研究テーマであって欲しいのです。

それでは、一週間ありがとうございました。
リレーのバトンを、僕と同じ三人の子供がいて、
可愛らしい双子ちゃんの優しいパパでもあるナイスガイ、甲斐田実行委員にお渡しいたします。
よろしくお願いいたします。

@今日の一言!
 「健康はじつに貴重なものである。
これこそほんとうに、人がその追求のために単に時間ばかりでなく、
汗や労力や財宝をも、生命さえも費やすに価する、唯一のものである」
=モンテニュー=

岡村郁生