こんばんは!
今日の静岡は風が冷たい一日でした。皆さんの住んでいる所はいかがでしたか?
先日富士山に雪が降ったようです。「とっても白くてキレイだった」と皆が口々に言う、
一番良い富士山を見逃した小代田が今日も静岡からお届けします。
今日職場の机周りを整理していたら、懐かしいものを見つけました。
以前作ったお勤め先の広告です。
広告には往診先や来院してくれている患者さん達の笑顔が水玉で飛んでいます。
そのなかに懐かしいちびっ子を見つけました。
とても可愛くてにぎやかで凶暴なその2人組みは兄弟です。
今は引越してしまいましたが、とても思い出に残る患者さまです。
そこで今日はわたしのまだまだ数少ない臨床例(?になるか分かりませんが)を書いてみようと思います。
今日の臨床例の被験者はリッキー、5歳です(当時)。4歳になったばかりの頃に小児鍼希望で来院しました。
色が黒くて、クリクリ頭のとっても可愛い男の子です。
リッキーは離乳食を食べ始めた頃からアレルギー性の下痢と喘息が出始めました。
アレルギーの反応は皮膚にも出ます。
皮膚は薄いのですが固くなり、背中や腰、お腹の色がとても悪い状態でした。
首周りの皮膚の緊張も強かったように思います。
しかしそれ以外、リッキーはいたって元気!
1回目の治療ですっかり気を良くしたリッキーはその後も定期的に治療に通ってきました。
その頃はまだ操体を学んでいなかったのですが、橋本先生が書かれていたくすぐり操法を思い出し、
試してみることにしました。
治療(小児鍼)の最後にコチョコチョとリッキーを容赦なく毎回くすぐりました。
なぜかリッキーはとてもそれが気に入り、めでたくわたしは「コチョコチョさん」という呼び名を
頂きました。
そんなコチョコチョさんの所に遊びにくるのがとても好きだったリッキーは、おじいちゃんの介護の関係で
離れて暮らしていたお父さんの所に、お母さんとお兄ちゃんと戻ることになりました。
肌の調子は良くなり、便の調子も少しづつ落ち着いてきた所でした。
そして一年後、久しぶりに「コチョコチョさんいますか〜」という元気な声と共に久しぶりに静岡に
戻ったご家族と一緒に遊びにきてくれました。
顔色も良く、お腹や背中の緊張も大分軽減され、背もとっても伸びたリッキーでしたが、
「まだ喘息が・・・先日も苦しそうで」ということでした。
久しぶりにコチョコチョをするんだ!とはりきったリッキーは予約の日に元気にやってきました。
久しぶりでテンションも高い高い。
そんな時アクシデント?が!!
「小児鍼がない??!」。
どこにもないのです。
「う〜ん」。その頃は操体を学びはじめていましたが、「こんなおチビちゃん、やったことないぞ、
でも鍼もない・・・」と一瞬涙目の私。
ひょんなことから操体でリッキーと向き合うことになりました。
腹をくくった私は以前読んだ畠山先生の子供さんとの臨床例を思い出し、足趾の操法を始めました。
しばらくした後、あれだけうるさかったリッキーが静かになり始めました。
次に仰臥位のまま本人が「触られて気持ち良い」という所を手の平で触れ、本人が気持ち良いという方向に
少し皮膚をずらし、しばらく聞き分けてもらいました。
すると「なんだか気持ち良い」と目を閉じて味わい始めました。呼吸がおだやかになり、
とてもおだやかな顔になりました。「もう気持ち良くなくなった」というので、次にうつ伏せになってもらい
背中の「触って欲しい」という場所に同じようにしました。
しばらくして眠ってしまったように静かなので「寝てしまったのかしら?」と横で観ていたお母さんと
顔を見合わせ「リッキーもう良いかな?」と声を掛けました。
すると寝言のようでいて、でもはっきした声で「まだ〜」という返事。お母さんと顔を見合わせてしまいました。
しばらくするとリッキーは「もういい」と勝手に終了。
さっきのうっとりした空気はどこに?というほどカラッといつものいたずら顔のリッキーに戻ったのでした。
数日後「なぜか喘息がピタッと止まってしまって・・・なんでですかね〜?まったく子供は勝手で分かりませんよね〜」
来院したお母さん。
このことは私の中で今でも「う〜ん」。でももしかしたら、ひょっとしたら、リッキーの体の役に立てのたかもと思ったりもする。だからまだ(仮)。
これから臨床を重ねていけば、分かる日がくるのかもしれない。
ということで今回は少し長くなりましたが、小代田の(仮)臨床例でした。
明日はお休みですね、皆さん、どうぞ良い一日を!
今日もありがとうございました。
ではまた明日☆
小代田 綾