臨床のことから少し世界は離れるが
夜毎、うちのニホンヤモリの「ご飯」を求めて
狩りに出かけていると、時折不思議な出来事に遭遇する。
ターゲットとなるクモが見せてくれることなのだが、
捕獲容器で捕まえようとすると
「絶対に捕まってなるものか」と言わんばかりに
逃げ足の速いものがいる。
「狩り」の最初のうちはそういった獲物も捕まえようと躍起になっていたが
いつしかこの手のクモは深追いしても捕まらないか、
捕まえても、次の獲物をとるときに取り逃がすか
もしくは、捕まえても何か後味の良くない感じが残ると気が付いたので
最近では深追いはしないことにしている。
かと思えば、捕獲容器を近づけただけで
ポンっと自ら容器に飛び込んでくるクモもいる。
何だか不思議な現象を見せられているようで、
目に見えない天然自然の流れに少し触れているように感じる。
そしてその流れのようなものを感じたのなら
逆らうのはよした方がいい、ということか、
と教えられているような気持ちになる。