東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

ヤマ(7)

ちなみに、山というテーマを提示しておきながら、自分自身は殆ど山には行かず(行っても車中から)、またキャンプもしたことがないという、アウトドアとは全く無縁の私です。
 
ちなみに「なんでサギ師とか怪しい人を『山師』っていうんだろう」と思ったので調べてみました。
 
  1. 鉱脈の発見・鑑定や鉱石の採掘事業を行う人。
  2. 山林の買付けや伐採を請け負う人。
  3. 投機的な事業で大もうけをねらう人。投機師。
  4. 詐欺師。いかさま師。
 
のような意味があるそうです。
特に、1と3、どちらも「一攫千金」的。なのでサギ師やイカサマ師という意味になったのでしょう。
 
もう一つ、日本には本当に「山師」と呼ばれた人達がいたそうです。
 
やまし【山師】
15世紀末から16世紀にかけて生まれた鉱山業者。金山師の略称。山主,山元ともいった。鉱業の練達者で,おもに採鉱経営の請負主にあたる。金子(かなこ),大工,手子,桶(おけ)大工,樋引(といびき),山留,鍛冶などの多くの採鉱労働者を支配し,坑内と選鉱場・精錬場や資材・食糧・製品の仕入れ・運搬の事務をとる勘定場など,鉱山のいっさいを管掌していた。その報酬は直山,請山など鉱山の領有形態によって差があった。その家業は多く世襲されていた。
 
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 
 
もう一つ。
 
山師
やまし
山仕とも書き,山主,山元ともいう。 16世紀から現れ,江戸時代に広く存在した鉱山業者。金子,大工,手工,樋大工,鍛冶などの鉱山労働者を率いて主として採鉱部門にあたったが,選鉱,製錬を兼営する者もある。中期以降は,請山として鉱山の全経営を請負う者が多い。転じて投機家,詐欺師をもいう。
 
出典 ブリタニカ国際大百科事典
 
そして松岡正剛先生の本などにもたまに登場する、日本の山の民(山窩)。1960年代に消えたと言われています。
 
 
サンカ(山窩)は、日本にかつて存在したとされる放浪民の集団である。本州の山地に住んでいたとされる。定義については後述のように激しく論争されてきた。呼称は日本の警察による便宜上のものであり、差別用語としても使われる。
生活形態
 
定住することなく狩猟採集によって生活する。箕を生産することでも知られ、交易のために村々を訪れることもあった。職業の区別もあり[1]「ポン」と呼ばれるサンカは川漁、副業的な位置として竹細工などをしていた。また「ミナオシ」「テンバ」と呼ばれるサンカは箕、かたわらささら、箒の製造、行商、修繕を主な収入源としていたとされる。
 
私的所有権を理解していなかったため、日本人の村人からは、物を盗んだ、勝手に土地に侵入したとして批難されることも多かった。拠点(天幕、急ごしらえの小屋、自然の洞窟、古代の墳遺跡、寺等の軒先など)[2]を回遊し生活しており、人別帳や戸籍に登録されないことが多かった。
 
サンカは明治期には全国で約20万人、昭和に入っても終戦直後に約1万人ほどいたと推定されているが、実際にはサンカの人口が正確に調べられたことはなく、以上の数値は推計に過ぎない。
 
日本語を使用するが、一部の単語では独特なサンカ語を使用する。
 
イメージとしては、ジプシーに近いのでしょうか。
 
そして、「キングダム」に登場する山の民の女王、楊 端和(よう たんわ)。「キングダム」では、山の民を統べるカリスマ女王として描かれています(映画パート1では長澤まさみが演じた)。
山の民というのは、驚異的な身体能力を持っていて、めちゃくちゃ強いんですよね。。。
こちらの山の民は、漂泊の民というよりも、高所に住む特殊能力を持つ民族、という感じですね。
 
七日目は、山、から想起した民族について思いを馳せてみました。
 
あ!そういえば「山男」「山姥」も何か書こうと思ったのですが、これはまた別の機会に。
 
1週間ありがとうございました。
 
明日からは三浦寛先生の担当です。
 
2022年秋季東京操体フォーラムは11月23日ハイブリッド開催致します。