からだが表現する様々な動き。
その動きのことを学んでいると、それに伴って学ぶことは拡がっていきます。
色々なことがテーマとして感じられてきます。
そのひとつとして、「ゆっくり」という言葉も、実に深みのあるテーマだと感じます。
操体ではこの何気ない問いかけを大切にしています。
まだ学んできて10数年ですが、「ゆっくり」という言葉がなんで大事なのかというのは、学んでいく度に、また新鮮なこととして感じられてきます。
ゆっくり、という言葉を味わっていると、普段の生活がいかにリズムの速い動きのなかで営まれているかを感じることもあります。
人間が便利なモノを次々に発明、開発、創造し、それを巧みに使いこなしてきましたが、それに伴ってひとつひとつの生活のリズムは加速してきているように思います。
「ゆっくり」という生活のなかの間(ま)もひとつひとつ少なくなっていったのではないかと感じます。
この身ひとつで、「ゆっくり」という間の中で、ききわけ、味わうことは、
からだの要求している適正なリズムに重なるひとつの方法ではないかと感じています。