東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

やっちゃん2

次の日、やっちゃんの妹さんから電話が入りました。
「姉の様子がよくないので近くの病院で検査を受けてみます」
とのことでした。
その後、その病院で検査をし、大学病院へ転院しました。
大学病院での診断は悪性の脳腫瘍(膠芽腫)でした。
20年9月20日大学病院で長時間の大手術を受け、その後しばらくして再手術を受けました。
21年春に退院して自宅で療養が始まりました。
私は4月はじめからときどき往診をさせていただきました。
肩の操法、足揺らし、指もみ、お話が主な治療でした。
当時のやっちゃんは、なんとか立って歩いたりお話もでき、
妹さんやお母さんと元気に口げんかもしていたようです。
でもやっちゃんは日に日に子供に返って行っているようで、
甘えん坊さんになってきている感じでした。
秋から冬になってくると、やっちゃんはひとりで起きられ
なくなり、まるで赤ちゃんのようになりました。
でもみんなのことはわかっている様子で、
「こんにちはー」と声をかけると、
「こんにちはー」となんとか返事が返ってきました。
操体は指もみ揺らしとお話でした。
お話というのは、「また会おうねー」とか「ありがたいねー」
などと言ったり、うなずいたりして会話をしました。


今昭宏