東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

感謝④

食べ物に感謝

 

 「医食同源」 や 「食は薬なり」 や 「身土不二」 などの言葉を聞いたことがあると思う。 これは健康のためには何を食べたら良いか、というようなことを言っている。 

 

 しかしながら、食養の専門家たちの中には、「食」 を 「物」 の面からだけしか見ない人がいるのは非常に残念なことだ。 

 

 同じ土地で、同じ農作物を同じやり方で作ったとしても、作る人の心の在り方によって、その農作物に宿る 「エネルギー」 の強さに随分と差が出てくるものだ。 

 

 また、同じ食材を使い同じメニューの食事を調理したとしても、その調理した人の心構えによって食べる人に与える影響がまったく違ってくる。 

 

 そして、まったく同じものを食べても、食べる人の気持ちによって、その食事から得られる滋養摂取の効果も格段に変わってくる。

 

 それは、すべての有機物だけでなく、無機物にもエネルギーが宿り、「気」 がこもっているからである。

 

 そこで、食事をいただく時には口や目や鼻などで、食べ物の味や色や形、それに香りなどの味覚や視覚や嗅覚などの感覚を楽しみながらいただくことも大切な要素である。 

 

 その食べ物が自分の食卓に現れるまでには、多くさんの人々の努力や苦労、それに 「心」 がこめられてきたという事を思い、そのことに感謝しなければならない。 

 

 自分のからだを養い生かすために、ここまで来てくれた食べ物に関しても感謝し、且つ、その食事によって養われた心身の力を使って、社会に貢献するために精一杯働くことを誓いながら、ひとくち、ひとくち、よく噛みしめていただくべきである。

 

 魚の骨が喉に刺さるとか、餅が喉につかえるなどの食事に関する過ちは、いただく時の 「心構え」 の間違いに対する、食べ物からの警告であると受け取るべきだ。 

 

 万物の中で 「人間が一番尊い」、などという考えは、思い上がりも甚だしいと言うべきものである。 個人で生きているのではなく、全体から生かされているのである。

 

 

2017年秋季東京操体フォーラムは、2017年11月23日(木)に開催致します。

テーマは「生エネルギーと性エネルギー」です。

2017年秋季東京操体フォーラム速報