東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

九州大学とあきほ整骨院の奇妙な関係

少し前の事になるのですが、僕の所属する福岡県柔道整復師会の学術研究会に参加した際にの九州大学病院長で心療内科教授の久保千春先生の講演を聴かせていただく機会がありました。九州大学の医学部心療内科と言えば、昭和36年に全国で初めて設置された精神身体医学研究施設がその前身であり、初代の教授は橋本敬三医師の論想集にもその時代の心療内科のエキスパートとして名前の挙げられている池見酉次郎医師がつとめられてあったという、強引にこじつければちょっぴり操体にも関わりのある病院で、現在でも日本有数の心療内科の研究機関でもあります。この講演の内容としては、今後、日本の医療の現場は生活習慣病(糖尿病、高血圧など)、老人性疾患(脳血管疾患、認知症、慢性気管支炎など)と並んでストレス社会が進む影響で心理的な要因でおこるストレス病(心身症、神経症、鬱病など)が増加する傾向にあり、からだのケアと共にストレスマネージメントがこれまで以上に重要になってくるでしょう。と云う主旨のものでした。この講演の中で私が特に注目したのは、「心身医学的治療法においては、治療の手順として、まず身体を整えて、それから心を整えるということが大事であると思います。すなわち、身体感覚をまず快刺激にもっていくということが重要です。」と云う内容の部分です。この講演の中では太極拳が取り上げられていたのですが、「笑顔を作ると楽しくなる、身体を意図的に動かす、緊張と弛緩とのバランスをうまくとる、これが大事であると思います。」という所などはこれはまさに操体の想念と運動のバランスを取れということです。そして極めつけは「痛いときはその痛い方向にまず緊張させて、その後弛緩させる、すると、より弛緩が感じられて、そして良くなります。」とまでおっしゃっていました。これはもう完全に操法です。しかし残念な事に、これはまだ第一分析に過ぎません。久保先生は心身症の治療に快適感覚の必要性を論じておられるのですが、あくまでも快適感覚をからだに対しての刺激としかとらえておられないようで、快適感覚自体がからだのバランスを調整しているのだという所までは至っていない模様です。今度お目にかかる機会がありましたら、その辺りを念入りにレクチャーしておきます。(多分無いとはおもいますが・・・)


さてそれではここからが本題、九大病院とあきほ整骨院の奇妙な関係ですが、これはうちの整骨院の所在地(福岡市中央区清川)と関係があります。その昔、九州大学が福岡に誘致される前、現在の九大病院の周囲は柳町と呼ばれる遊郭街だったそうです。国立大学の予定地が遊郭街のとなりとあっては、学生達は学問が手に着かなくなってしまいます。そこで、その遊郭街を今の中央区清川に移し、無事に誘致は行われ学生達も安心して学業に励むことが出来るようになり。福岡の男衆は新柳町と呼ばれるようになった、遊郭街で社会勉強に励むようになったと言う事です。その後、新柳町は、売春防止法が施行される昭和31年位まで清川の地で繁栄しておりましたが、その後、福岡の夜の代名詞中洲へとその中心を移していく事となります。そして、その後清川の街は福岡市の中心部からほど近い立地にも関わらず、治安の悪さやかつての印象などから、開発が遅れ、やっと近頃になってマンションやオフィスビルが立ち並び、徐々に活気を取り戻しつつあります。そんなまちの片隅で僕の整骨院は新たな歴史を刻み続けています。こんな内容を本題にして本当に良かったのでしょうか。それでは明日は1週間で理解る秋季東京操体フォーラム」その2をお送りします。



秋穂一雄



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