東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

音相

はじめての方こんにちは。
また来て下さった方、ありがとうございます。


皆さん、初詣は済ませましたか?
今週は、運勢上り坂らしい辻がおおくりしています。



今日は1月8日です。
正月も終わり、日常が始まります。



九州では7日の夜に鬼火焚きがあり、正月の終わりを感じられます。
竹(孟宗竹)で矢倉を組み、正月飾りなどを供えて火をつけます。
その火にあたり、焼いた餅を食べると、一年間無病息災で過ごせるそうです。



さて、稽古始めで三軒茶屋へ行ってきたのですが、そこで目に入ったものは、新しく張り替えられた障子と襖、そして般若心経の掛け軸でした。


幼い頃は祖母の家で過ごす事が多く、夕方になると仏壇の前に座っていた事を今でもよく覚えています。
ただ隣で座っていただけなので、意味までは分かりませんでしたが、中学あたりまでは諳で唱えられました。


般若心経って最後に謎の言葉がありますよね。
もともと音から入ったのでどれも謎と言えば謎なんですが、それにしても異質な響きです。



陀羅尼と呼ばれるそれは、インドから中国、日本へ伝わる過程においても訳されずにきた言葉です。
音を変えない事が大事だったわけですね。


「声発して虚しからず、必らず物の名を表するを号して字という。名は必らず体を招く。これを実相と名づく…」(空海)


音そのものに力があるということでしょうか。
陀羅尼はアとウとオの音が多く使われていて、
「ア」というのは人の気持ちを明るく大きくする。
「ウ」というのは人の思考を促す。
「オ」というのは目に見えないものを信じる力を養う偉大な音である。


その組み合わせによって伝えられるものが変わってくる。
言葉を選び、統制するというのは必要なんですね。


この春のフォーラムのテーマは「発声」ですが、そういったことも含まれるかもしれません。
乞うご期待。




辻知喜


東京操体フォーラム実行委員ブログは
人気ブログランキングに参加しています。
にほんブログ村 健康ブログへブログランキング・にほんブログ村へ