五日目よろしくお願いします。
僕が勤務しているクリニックでは、職員全員で勉強会が月2回おこなわれています。今この勉強会で話題になっている?のがサプリメントについてです。
最近サプリメントをコンビニや薬局などいろいろな場で多く見られるようになりました。サプリメントを愛用している皆様はどのような基準で数多く出でいる中から選んでいるのでしょうか。また何種類のサプリメントを使っているのでしょうか。
サプリメントを栄養補給目的で利用されている方も多いと思います。確かにサプリメントの栄養素は非常に高いことは知られていますが、過剰摂取についての報告が少ないように感じます。毎日同じサプリメントを飲み続けると、同じ高栄養素をとり続けるわけですから、かたよった栄養になることが考えられます。例えば葉酸(赤血球や細胞の新生に必須。)の栄養素が多く含まれるサプリメントを多量に摂取することで、亜鉛の吸収が阻害される報告もあります。実際病院で処方された薬の効果を低下させてしまうこともあるようです。
特定の食品を飲んでいれば健康になれると思い込む流行を「フード・ファディズム」というそうですが、このフード・ファディズムで幼児にサプリメントを与える保護者が増えているそうです。国立健康・栄養研究所の調査では幼稚園や保育所に通わせている保護者の15%がサプリメントを幼児に与えており、その保護者の6割は栄養補給が目的と回答しているとのことでした。
サプリメントについての意見は賛否両論だと思いますが、あくまで僕自身の考えを言わさせていただくとするならば、子供には食事で栄養をとるということを忘れてほしくないなぁと思いました。食事から学ぶことも多いはずです。食事の楽しさや味を感じたり、親の愛を感じたり、食べ物に感謝をしたり、食べ物から季節を感じたり、調理方法や、食材の名前、生産地などなど食事から学ぶことがたくさんあるからです。サプリメントでは何かを味わう・感じるということができないのです。
サプリメント中心の栄養の摂取のしかたでは食欲も生まれません。食への欲はきっと違う形で欲をためることになるのではないでしょうか。操体の基本理念である「息・食・動・想」は密に繋がっているため、ひとつの営みが崩れることで他の営みもバランスを崩すことになる(同時相関相補連動性)負の連鎖が起こることが懸念されます。
からだが喜ぶ食事を是非していただき、食のパワーはからだのチカラの源になるはずですから、操体の基本理念「息・食・動・想」のバランスを整えて充実をはかるためにも、今の自分の食についても見直してみることも大切ではないでしょうか。
「とれたての野菜おいしいですよ!」
ありがとうございました。