始めは男と女の違いがなかったわね。
そうだね、同じだった。
もっと前は、命も一緒、1つだった。
そうね、いつの間にか、命が分かれたのね。
それも、男と女の2つに別れたの。
ねえ知ってる。
本当は、みんな同じなのよ。
命は1つなの。
そこから、分かれたのが、地上の命なのよ。
だから、また、産まれる時に、分かれてゆくの。
1つの、命の中には、色んな命が在るのよ。
一人の命の中にも、色んな命が、時間を越えて沢山在るの。
だから、色んな命が居るの。
世界には、動物も植物も、その他にも沢山の命が在るの。
そして、性は2つなの。
重なりやすいように、2つなのよ。
出会いやすいように、2つなの。
1つだと出会いにくい、3つでも分かれ過ぎなの。
出会いやすいように、2つの性に分かれてるのよ。
2つという単位が、無数に分かれているの。
1つが、2つ、そして無数。
分かれては、また結びつき重なり、1つになる。
始まりが、終わりで。
終わりが、始まり。
命は1つ、命は無限なの。
知ってるよ、僕も、まだ覚えてるんだ。
そうか、君も覚えてたんだね。
たった1つの細胞から、ぼくたちは大きくなった。
次は2つに分かれた。
細胞分裂だね、お腹の外の世界ではそう呼んでいる。
そこから細胞は無数に分かれてゆく。
お腹の中で、色んな経験をしたね。
生命の誕生を旅したね。
遥かな昔、まだ地上がなかった時代。
海が地球の全てだった時代。
そこで生命が、産まれたんだ。
僕達も、お母さんの、お腹の中の海で産まれた。
そこも、羊水と呼ばれる、海なんだ。
ぼくたちの、世界の全てはお母さんが、用意してくれたんだ。
ぼくたちの、始まりはたった一つの世界。
その外側には、無限に世界が広がっている。
始まりのたった一つの世界で、ぼくたちは、色んな経験をしたんだ。
そうね、生命の進化を経験したのよ。
素晴らしかったわ。
遥かな時間を越えて、産まれる前に旅をするの。
お母さんのお腹の中で。
海の中での単細胞から、多細胞への生命の進化。
あれは、面白かったわ。
身体が、分かれて行くんだもの。
あはは 僕はね。
魚みたいに、ひれが出た時、面白かったよ。
今までよりも、一気に、自由に、動けるように、なったんだからね。
そうね、あたしたちは、本当に生命の進化の旅をしたのよ。
蛙(かえる)みたいな、身体も面白かったわ。
そうだね、本当に、自由な気分だった。
生命の進化を旅するのには、もう1つの意味が在るのよ。
全ての生命が繋がってる、その事を本当に感じる為なの。
全ての地球の生命は繋がってるの。
その事を地上に出て来る為に教えてくれるの。
全ての生命の歴史そして繋がり。
その繋がりの中で、みんな命を育み、輝かせるの。
それがこの世の見えない仕組みなのよ。
本当はみんな知ってるのよ。
見えない物は、良く感じなさいって事なの。
見えないから、気が付くと輝きを感じるの。
見えた方が本当は忘れてしまうの。
見えないから忘れないのよ。
そろそろみんな気が付く時代が来るわ。
忘れたら今度は思い出すに決ってる。