二ヶ月程前から太極拳を習い始めました。
以前行われた実行委員勉強会のときに立位で中心軸をつくり、構えをとる作法の練習中に
畠山先生が「操体をやっている人は、太極拳を学んでみると良い」とおっしゃったことがきっかけでした。
操体は武術ではありませんが、一つ一つの作法が武術と共通するところもあります。
もともと武術や格闘技は好きでしたし(武闘派ではありません)、
良いと言われたことは素直に「そうか」と思える性質なのでさっそく習い始めました。
太極拳というとお年寄りが公園や体育館でゆっくりと動いているのをイメージされる方が多いと思います。
あの套路と呼ばれる、ゆったりとした型のような動きは傍から見ると健康体操のようにみえるのですが
実際は相手を想定した、制圧可能な術としての動きなのです。
対人練習を行うと術としての凄さを実感することができます。
そして術として効果を発揮させるためには好き勝手に動くのではなく、理にかなって動くことが重要です。
操体法では、操者は動診を行う際、介助、補助、言葉の誘導を使い、被検者のからだの動きを導いていきます。
それらは作法を守って行うことで動きの安定感と充実感、全身形態の連動を引き出すことができます。
被検者のからだが気持ちよさをききわけられた場合はそのまま操法へと移行しますが、そこまでつなげるためには
操者の手順一つ一つが理にかなっている必要があるのです。
どちらも自我をコントロールして、いかに理に従うかが上達する鍵になると思います。
今回、操体との出会いから、操体を通して日頃学んでいることを書いてみました。今後、さらに操体を
「語れる」よう精進していきます。1週間ありがとうございます。
2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催決定