東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

操体的呼吸(四日目)

感情はエネルギーからできており、ものを感じる能力はエネルギーの働きである。我々にとって最大のエネルギーは呼吸であり、エネルギーの流れ方は主にその瞬間の呼吸のありようで決まってくる。そんな呼吸は生命を維持する基本であり、心の入り口でもある。また何よりも、呼吸は生きていることの象徴であり証である。からだが疲れたときには、呼吸とその精神的な快活によって、そして心が疲弊したときにも、呼吸と背骨の感覚の覚醒によって、整復コースに乗せることができる。呼吸とエネルギーと感情のこの相互関係こそが人間生活の基本要素である。
そこで今日は意識呼吸に入る前に、まずはウォーミングアップによって、呼吸器周辺の緊張をほぐして、横隔膜や肺が楽に呼吸できるようにしてみたい。
はじめに息を静かに吐きながら、頭をゆっくり左右に回してみる、首や肩の凝りをほぐすような気持ちで行う。次に静かに息を吸いながら、肩を後ろから上へ、そして前にゆっくりと回し、続いて、静かに息を吐きながら、肩を前から下に、さらに後ろへとゆっくりと回していく。しばらく繰り返していると、リラックス感とともに自然にゆったりとした深い呼吸に導かれてゆくだろう。


それでは例によって操体的な呼吸をしながら感じてみよう!

〝 鼻から入ってくる息に目線をつけて、からだの中をいっぱいに満たそう 〟
〝 そうしたら、やさしく、やわらかく、
口から長いため息のように出してみよう 〟
〝 もう一度鼻から息を入れて、からだいっぱい満たしたら、
口からゆっくり息を送り出そう 〟
〝 やさしく、やわらかく、長いため息のように 〟
〝 今度は鼻から入ってくる息に目線をつけて、
からだいっぱいに満たしたら、口から息を送り出すときに、
あああああああ・・・・・・と音声にしてみよう 〟
〝 もう一度、鼻から入ってくる息に目線をつけて、からだいっぱい満たし、
そして口から送り出しながら、ああああああああ・・・・・・と音声を長くのばしてみよう 〟
〝 しばらくの間、呼吸リズムを見守りながら、からだの声に耳を傾けてみよう 〟
〝 どんな感覚をおぼえて、どんな気持ちになっているのか 〟
〝 しばらく続けてみよう 〟
〝 鼻から入ってくる息に目線をつけて、からだをエネルギーいっぱいにふくらませて、
長くやさしい、あああああああ・・・・・・とともに、息を送り出してやる 〟
〝 そう、そっとからだの声に耳を傾けて・・・・・・ 〟



明日に続く

2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催決定